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素直になれなくて
第10章 門出
コンコン
「はい、どうぞ?」
「悠里?」
浅井は、式場の控え室の扉を開けると息を飲んだ。
キラキラとした陽の光が差し込み、真っ白なドレスに身を包んだ悠里を優しく包み込んでいる。
まるで天使が降臨しているようだった。
「…綺麗だ…」
悠里は、ゆっくりと振り返り、浅井を見つめて優しく微笑んだ。
「…海斗も、素敵よ?」
「俺は、オマケだから良いんだよ。」
タキシード姿の浅井は、悠里の元へ近づいて来る。
「何か陽に照らされて…神々しくて羽根生えてどっか行っちゃうかと思ったよ。」
そう言って、悠里の後ろから、優しく抱きしめた。
「海斗、今日は眼鏡なの?」
「お前が言ったんだろ。こっちの方がカッコいいって…」
「そうでした。」
悠里は、肩を竦めるとクスクス笑った。
「浩斗は?」
「ああ、2人のばあちゃんに囲まれて、ご満悦だよ。」
悠里の母親と、浅井の母親は、いつの間にか出来てしまった孫をとても喜んでくれた。事情は説明したが、そんな事は、大した事ではないと、互いの両親とも言い放った。
「2人とも、目に入れちゃってるからな。あれは、これから甘やかされて大変だぞ。」
浅井と悠里は、2人で見つめ合ってクスクス笑った。
コンコン
ノックと共に、扉が開いた。
「うわぁ!悠里、綺麗よ!」
「恵美ちゃん!」
職場の人達と高山部長と一緒に、控え室に入ってくると、恵美は途端に泣き始めた。
「やだ、恵美ちゃんが泣いてどうするの。」
「だって…本当に…色々あったからさ…」
悠里は、恵美の涙をティッシュで拭きながら、背中をさすった。
「恵美ちゃん、本当にありがとう。」
「うん。悠里も、浅井も、本当におめでとう!」
浅井は、男性陣に囲まれて、何やら小突かれていた。
「どうしたの?」
「え?ああ、彼奴ら、みんな悠里の事、狙ってたんだよ。」
「え?嘘でしょ?全然知らなかった。」
悠里は、目を丸くして男性陣を見た。
「邪魔したくせに、お前だけちゃっかりズルいと怒られた。」
そう言えば、そうでしたね。
誰かさんが、近づくなって脅してたと言ってたっけ。
悠里は、恵美からの情報を思い出して、クスッと笑った。
男性陣は、悠里に手を振っている。
悠里は、笑顔で手を振り返した。
「あ、ほら、また。そういう事するから、ファンが増えちゃうんだろ?」
浅井は、悠里の手を握った。
「手を振るの禁止だから。いいね?」
「はーい。」
「はい、どうぞ?」
「悠里?」
浅井は、式場の控え室の扉を開けると息を飲んだ。
キラキラとした陽の光が差し込み、真っ白なドレスに身を包んだ悠里を優しく包み込んでいる。
まるで天使が降臨しているようだった。
「…綺麗だ…」
悠里は、ゆっくりと振り返り、浅井を見つめて優しく微笑んだ。
「…海斗も、素敵よ?」
「俺は、オマケだから良いんだよ。」
タキシード姿の浅井は、悠里の元へ近づいて来る。
「何か陽に照らされて…神々しくて羽根生えてどっか行っちゃうかと思ったよ。」
そう言って、悠里の後ろから、優しく抱きしめた。
「海斗、今日は眼鏡なの?」
「お前が言ったんだろ。こっちの方がカッコいいって…」
「そうでした。」
悠里は、肩を竦めるとクスクス笑った。
「浩斗は?」
「ああ、2人のばあちゃんに囲まれて、ご満悦だよ。」
悠里の母親と、浅井の母親は、いつの間にか出来てしまった孫をとても喜んでくれた。事情は説明したが、そんな事は、大した事ではないと、互いの両親とも言い放った。
「2人とも、目に入れちゃってるからな。あれは、これから甘やかされて大変だぞ。」
浅井と悠里は、2人で見つめ合ってクスクス笑った。
コンコン
ノックと共に、扉が開いた。
「うわぁ!悠里、綺麗よ!」
「恵美ちゃん!」
職場の人達と高山部長と一緒に、控え室に入ってくると、恵美は途端に泣き始めた。
「やだ、恵美ちゃんが泣いてどうするの。」
「だって…本当に…色々あったからさ…」
悠里は、恵美の涙をティッシュで拭きながら、背中をさすった。
「恵美ちゃん、本当にありがとう。」
「うん。悠里も、浅井も、本当におめでとう!」
浅井は、男性陣に囲まれて、何やら小突かれていた。
「どうしたの?」
「え?ああ、彼奴ら、みんな悠里の事、狙ってたんだよ。」
「え?嘘でしょ?全然知らなかった。」
悠里は、目を丸くして男性陣を見た。
「邪魔したくせに、お前だけちゃっかりズルいと怒られた。」
そう言えば、そうでしたね。
誰かさんが、近づくなって脅してたと言ってたっけ。
悠里は、恵美からの情報を思い出して、クスッと笑った。
男性陣は、悠里に手を振っている。
悠里は、笑顔で手を振り返した。
「あ、ほら、また。そういう事するから、ファンが増えちゃうんだろ?」
浅井は、悠里の手を握った。
「手を振るの禁止だから。いいね?」
「はーい。」