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素直になれなくて
第3章 田坂くん
「悠里先輩…」
ふと気が付くと少し距離を取って、田坂が立っていた。
手には、缶コーヒーが握られていた。
「くれるの?」
悠里は優しく笑いながら言った。
「ええ、そのつもりで。」
そう言って、田坂は缶コーヒーを差し出す。
「ありがとう。」

「ねえ…何で、私なの?」
田坂は、悠里を優しく見つめる。
「何ででしょうね。」
悠里は、その田坂の横顔に滝島を重ねる。
「好きになるのに、理由が入りますか?」
「……そうだね……」

「待ちます。」
「浅井と、同じ事言うのね……」
「すみません。」
「もう7年……吹っ切れない…」
「10年でも、20年でも。ジジイになるまで待ちますよ。」
悠里はクスクス笑った。
「その時には、私もおばあちゃんだね。」
「おばあちゃんになっても、好きですよ。」

悠里は、空を仰いだ……思いっきり深呼吸した。
「ん?」
田坂は、急に悠里の腕を掴むと抱き寄せた。
「なんか、飛んでいってしまいそうで…」
キュッと腕に力を込めた。
「どこにも…行かないで下さいね……」
「田坂くん……」
悠里は潤んだ瞳で見つめてくる。
「その顔…反則ですよ。」
田坂はゆっくりと唇を重ねていく。
悠里は、そっと瞳を閉じた……


浅井は、その光景を見つめて、ため息を吐いた。
階段を下りながら、携帯を取り出した。
「よ、久しぶり。ちょっと、手伝って欲しい事があるんだけど。」
そう言いながら、フロアへ戻って行った。
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