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素直になれなくて
第4章 過去の
「本人に確認取らせてもらっていいですか?」
「はい。お願いします。」
校長は、同級生に電話をしてくれた。
「浅井、顔色悪いな。大丈夫か?」
「ああ。」
ここまで来ると、生きてる可能性の方が高くなって来た。他の奴と結婚して、幸せに暮らしてました。なんてオチになったら、悠里は…大丈夫なのだろうか。
浅井は、調べた事を少し後悔しながら、ため息を吐いた。
同級生から話を聞ける事になって、役所へ向かう。
「止めるなら、今だと思うけど…」
「…ここまで来て、帰る訳にもいかんだろ…」
浅井は、腹を決めた。
「わかった。」
中島は、そんな浅井の肩を叩いた。
同級生の男は、滝島の事を良く覚えていた。
「滝島、こっちの大学を卒業して、東京の会社に就職が決まったって聞いてますよ。」
「生きてるんですね。」
「確かに、大変な病気だったみたいだけど、今は元気だって、ちょっと前も、連絡あったばかりで。」
うわぁ……マジか。浅井は心の中で呟いた。
「どこの会社かは、知らないですか?」
「そこまでは…」
「人探しって、アイツなんかやらかしたんですか?」
同級生は興味深々で聞いてくる。
「いや、東京の同級生の中で連絡がつかなくなって、亡くなったという噂が流れてまして。」
「へぇー。アイツも一時期、両親離婚したりして、大変だったからなぁ。」
「離婚?」
「はい、なんか色々あったみたいで。」
「名前は、変わったりしてます?」
「はい、母親の旧姓で、確か………」
ガタンっ!
次の瞬間、浅井は、肩を震わせて立ち上がっていた。
「どうした?浅井。」
「ソイツ、俺、よく知ってる。」
「はあ?じゃ灯台下暗しかよ?」
「なんで………」
中島は、浅井の肩を掴むと、落ち着けと諭す。
「後は、本人から聞くのが一番だろ?」
「ああ。そうだな。」
青くなる同級生に、中島は少しの謝礼を渡した。
「あなたから聞いたとは、本人には伝えませんので、ご安心ください。」
その言葉を聞いて、少しホッとしたようだった。
浅井と中島は、話してくれた同級生に頭を下げ、役所を後にした。
「どうする?」
「俺は、とりあえず帰るよ。アイツに話を聞きたい。」
「じゃ、俺はせっかく来たし、1泊して美味い蕎麦でも食って帰るよ。」
2人で握手を交わす。
「色々と、ありがとな。」
「おう。」
そう言うと、中島と駅で別れ、浅井は急いで東京に向かった。
「はい。お願いします。」
校長は、同級生に電話をしてくれた。
「浅井、顔色悪いな。大丈夫か?」
「ああ。」
ここまで来ると、生きてる可能性の方が高くなって来た。他の奴と結婚して、幸せに暮らしてました。なんてオチになったら、悠里は…大丈夫なのだろうか。
浅井は、調べた事を少し後悔しながら、ため息を吐いた。
同級生から話を聞ける事になって、役所へ向かう。
「止めるなら、今だと思うけど…」
「…ここまで来て、帰る訳にもいかんだろ…」
浅井は、腹を決めた。
「わかった。」
中島は、そんな浅井の肩を叩いた。
同級生の男は、滝島の事を良く覚えていた。
「滝島、こっちの大学を卒業して、東京の会社に就職が決まったって聞いてますよ。」
「生きてるんですね。」
「確かに、大変な病気だったみたいだけど、今は元気だって、ちょっと前も、連絡あったばかりで。」
うわぁ……マジか。浅井は心の中で呟いた。
「どこの会社かは、知らないですか?」
「そこまでは…」
「人探しって、アイツなんかやらかしたんですか?」
同級生は興味深々で聞いてくる。
「いや、東京の同級生の中で連絡がつかなくなって、亡くなったという噂が流れてまして。」
「へぇー。アイツも一時期、両親離婚したりして、大変だったからなぁ。」
「離婚?」
「はい、なんか色々あったみたいで。」
「名前は、変わったりしてます?」
「はい、母親の旧姓で、確か………」
ガタンっ!
次の瞬間、浅井は、肩を震わせて立ち上がっていた。
「どうした?浅井。」
「ソイツ、俺、よく知ってる。」
「はあ?じゃ灯台下暗しかよ?」
「なんで………」
中島は、浅井の肩を掴むと、落ち着けと諭す。
「後は、本人から聞くのが一番だろ?」
「ああ。そうだな。」
青くなる同級生に、中島は少しの謝礼を渡した。
「あなたから聞いたとは、本人には伝えませんので、ご安心ください。」
その言葉を聞いて、少しホッとしたようだった。
浅井と中島は、話してくれた同級生に頭を下げ、役所を後にした。
「どうする?」
「俺は、とりあえず帰るよ。アイツに話を聞きたい。」
「じゃ、俺はせっかく来たし、1泊して美味い蕎麦でも食って帰るよ。」
2人で握手を交わす。
「色々と、ありがとな。」
「おう。」
そう言うと、中島と駅で別れ、浅井は急いで東京に向かった。