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素直になれなくて
第4章 過去の
浅井は、田坂の部屋を出て、行きつけの飲み屋に入った。無性に酔いたい気分だった。

「いらっしゃい。あれ浅井さん、今日は1人かい?」
「そうですよ。たまにはね?」
悠里と2人で来ることが、当たり前のようになっていた。
日本酒とつまみを貰って、1人で悠里の事を思った。
悠里は……アイツが生きていた事を喜ぶんだろうな。
少し、切なかった。死んだ奴相手だから、気長に待つ事が出来た。正直、次は俺に向き合ってくれると何処かで期待していたんだ。
「馬鹿だな…もっと早く自分のモノにしてしまえば良かった。」
悠里は、田坂に惹かれてる……
アイツは鈍感だから、自分で自分の気持ちに気付いてないかもしれないけど。
だから、余計に腹が立った。田坂がビビってる事に。
悠里の気持ちを弄んで、ズルズル関係を続けようとしている田坂が許せなかった。
「再発したら、ハイさよならって……あり得ないだろ。」
田坂に惹かれ始めてる悠里は、また心に傷を負う事になる。何が何でも生きて、悠里を幸せにするという気持ちを田坂に持って欲しかった。
俺も、かなりのお人好しだな……

「……い?……浅井?」
遠くの方で、悠里の声がする。
「すみません。迷惑掛けて。」
「かなりピッチが早くて、浅井さん、何かあったのかい?」
「さあ……確かに珍しいですよね。」
酔っ払って寝てしまった浅井を、店主が見兼ねて悠里を呼び出したのだ。
「悪いね。突然連絡しちゃって。」
「大丈夫ですよ。」
悠里はニッコリ笑うと会計を済ませ、浅井を起こす。
「ん?ゆゆり?」
呂律回ってないし。
「ほら、帰るよ?」
悠里は呼んでいたタクシーに浅井を乗せると自分も乗った。
浅井のマンションに着くと、浅井のポケットから鍵を取り出して開けた。
「ほら、部屋付いたよ?」
「んーっ?」
浅井に肩を貸して、ベットまで運んだ。
コップに水を入れて、浅井に持って行く。
「ほら、お水、飲んで?」
「ゆゆり、飲ませて?」
「馬鹿っ!」
コップを浅井に渡すと、なんとか飲ませた。
「浅井?大丈夫?私、帰るからね?」
「らめーっ!」
浅井は凄い力で悠里を引き寄せると、ベットに組み敷いた。
「ちょ…浅井……」
悠里の言葉を遮るように、唇を重ねてくる。酔って熱を持っている舌を悠里の中に差し入れる。浅井の肩を押して、逃げようとするが、びくともしない。
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