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素直になれなくて
第1章 新入社員
新人2人を連れて、恵美はランチに来ていた。
「お疲れ様。大丈夫?」
里内麻里は、テーブルに項垂れていた。
「間違えてばっかりで…すみません。」
恵美は、最初はそんなもんでしょ?とケラケラ笑った。
「だって、田坂君は仕事早いし、間違えないし…」
「得意なだけだよ。パソコンが…」
素っ気なく言うと、田坂はコーヒーを飲んだ。
「そう言えば、山城さんて営業なんですね。」
「前は、事務だったのよ。でも、抜擢されて今は営業なの。しかも凄腕よ?」
「すごいですね。」
田坂の顔が輝いた。
「浅井と悠里の手掛けた店舗は、なんだろ?安らぐのよね。雰囲気が良いのよ。多分悠里の細やかなサポートのお陰なんだと思う。」
悠里は、各店舗のオーナーに、本当に心を砕いている。
その所為か、オーナー達がカリカリしてない。それが従業員に波及して、良い雰囲気を作り出している。
恵美はそんな気がしていた。
「山城さんて、綺麗ですよね…」
恵美は眉を上げた。
「何、イケメン、悠里に興味あるの?」
「きっ、興味って、ただ、あの、純粋に綺麗な人だなと…」
「あっ、そう。」
恵美は残念そうな顔になった。
「なんで残念そうなんですか?」
「悠里が、あまりにも男っ気ないから心配してるのよ。」
「浅井さんと付き合ってないんですか?」
里内が言った。
「付き合ってないよ。浅井は好きなんだろうけど。アプローチ下手なんだよね。浅井は!」
「付き合ってないんだ。」
そう言って、田坂がフッと笑った表情を、恵美は見逃さなかった。
田坂くん、気になってるのかな。悠里の事。
その視線に気が付いて、田坂は顔を赤くした。

悠里が外回りから帰ると、田坂がまだ残っていた。
「あれ、田坂くん、まだ残ってたの?」
「あ、今日の仕事をお浚いっていうか、見直しというか。」
「偉いね?」
「いや、1日も早く戦力になりたいので。」
田坂は悠里をじっと見つめた。
「浅井さんは一緒じゃないんですか?」
「浅井は、今日は妹さんとデート。」
そう言って、悠里は自分のデスクの無数に貼られたメモを確認していく。
その真剣な表情に、田坂は吸い込まれそうになる。
「もう、切り上げたら?私も帰るよ?」
「途中まで、一緒に帰っても良いですか?」
「うん、構わないよ?」
悠里は、書類をデスクの引き出しにしまうと鞄を持った。
田坂は、慌ててデスクを片付けると、悠里の後を追った。
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