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素直になれなくて
第6章 暴露
給湯室から出て来た麻里は、溜息を吐いた。
今日、田坂と悠里は2人で出勤してきた。明らかに雰囲気が変わった。何かあった……そう直感した。

不意に肩がぶつかり、持っていた手帳が床に落ちた。
「あ、悪いっ!」
ぶつかったのは、田坂だった。
手帳を拾い上げた田坂の顔色が変わる。
「なんだよ、これ……」
その手帳には、ビッシリ悠里の写真が貼ってある。
「返して!」
田坂から奪い取ると、手帳を抱きしめた。
「悠里先輩は、私のモノだから!あんたには、渡さない!」
そう言うと、フロアに戻っていく。
「アイツ…悠里の事が好きなのか……」
田坂は口元に手を当てた。
憧れ…なのか?それとも……

「田坂、午後の会議の資料……どうかしたか?」
部長に呼ばれ、振り返る。
「あ、いえ、なんでもないです。資料は今、コピーしてますから。」
「お、仕事早いなぁ。田坂。」
部長は、田坂の肩をパシッと叩いた。
「あ、そう言えば、浅井から三軒茶屋のオープン前日、手伝い欲しいって言われて、田坂、行けるか?」
「自分で良いんですか?」
「浅井からの希望だ。山城が身体を張って手に入れた家具、お前に見せてやりたいって。」
「浅井さんがですか?」
田坂は、その心遣いが嬉しかった。
「行きます!是非手伝わせて下さい!」
部長は肩をポンと叩きながら、頼んだぞ、と言った。
フロアに戻り、デスクに着くと書類の整理をする。
田坂は悠里のデスクを見る。
相変わらず、伝言のメモだらけだ。毎日、本当に忙しく飛び回っている。
今日も悠里は、浅井と外回りに出かけていた。
昨日、ムリさせちゃったけど、大丈夫だったかな。
少し心配しながら、パソコンの画面を見た。
「ん?メール?」
田坂の社内のアドレスにメールが来ていた。
メールを開けると、田坂は目を疑った。
「なっ……」
なんだよ。この写真。
悠里と田坂が給湯室でキスをしている写真だった。
その下に、メッセージがあった。

ー別れなければ、この写真をばら撒くー

なんだ、これ、脅しか?誰だ?こんな事。
「田坂くん、どうした?」
恵美に声をかけられ、慌ててメールを閉じた。
「あ、いえなんでもないです。ちょっとコピー室に行って来ますね。」
田坂は、動揺しながら、午後の会議の書類を取りにコピー室に行った。
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