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第6章 暴露

「それ…ビンゴかも。」
田坂は不思議そうな顔をして、浅井を見た。
「なんでですか。」
「この前、飯島家具とトラブった時さ、もう一度給湯室に戻った時、里内が居たんだよ。」
「え？」
「凄い怖い顔で中を覗いてたから、覗きか？って聞いたら、慌てて走って逃げた。」
「……」
「てっきり、里内はお前の事を好きなんだと思ってたんだけど。逆だったんだ……」
田坂は、悠里に視線を向けた。
「これ、ばら撒かれたら……悠里も困りますよね。」
「脅しだと思うが……明日、俺から部長に話す。お前は、下手に動かない方がいい。」
「……すみません……」
「お前の為じゃない。悠里の為だ。」
浅井はニヤっと笑うと、田坂の肩をポンと叩いた。
「帰って、ベットで寝かせてやれ。」
浅井は、悠里を見て優しく笑うと田坂に言った。
「そうします。」
田坂は、帰っていく浅井に頭を下げた。
「悠里、帰るよ？」
「……ん、あ……ごめん、寝てた。」
「昨日、ムリさせたからな。ごめん。」
「浅井は？」
「先、帰ったよ。」
そう言うと、田坂は悠里の肩を抱き寄せた。
「タクシー拾うから、下まで歩ける？」
「うん、大丈夫。」
2人で、肩を寄せ合いながら、会社を後にした。

タクシーに乗ると、悠里は可愛い寝息を立てている。
マンションの前にタクシーが着くと、田坂は悠里を抱き上げ、そのまま自分の部屋へ悠里を連れて帰った。
ベットに悠里を寝かせる。
スーツのジャケットを脱がせ、スカートも脱がせ、ハンガーに掛ける。
ワイシャツのボタンを外して、タンクトップ姿になった悠里にそっと布団を掛けた。
「ゆっくり休めよ？」
側に座り、ゆっくりと頭を撫でた。
田坂は、シャワーを浴びる為、バスルームに入って行った。
濡れた髪をタオルで拭きながら、テレビのスイッチを入れる。冷蔵庫からビールを出すと、ソファーに座った。
「腹減った。」
カップ麺を取りにキッチンへ行く。お湯を沸かしてカップ麺を作った。
食べ終わると、ベットルームに入っていく。
悠里はグッスリ寝ている。
「可愛い。」
頬にキスをすると、そっと悠里の横に添い寝する。
後ろからそっと抱きしめる。
なんか、ドキドキする……ヤバいな。
悠里の温もりを肌で感じなから、田坂はゆっくり眠りに落ちた。