この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
素直になれなくて
第1章 新入社員
悠里は、慌ててスリッパを用意すると、田坂は遠慮なくリビングへ入って行った。
「間取り、少し違うんですね。」
「そうなの?」
「なんか。山城さんぽいです。インテリア。」
「そう?」
「落ち着きます。ここの部屋。」
そう言うと、ここ良いですか?とソファーに座る。
悠里は、グラスを渡しながら、何飲むと聞いた。
「アルコール?それともお茶とかが良いのかな?」
「ビールでお願いします。」
悠里は缶ビールを渡すと、もう少し待っててと声を掛けた。
ソファーに座り、料理をしている悠里を田坂は見つめていた。長い髪を無造作に留めた髪は、後れ毛が妙に色っぽい。白のTシャツにグレーのスエットパンツ姿に赤い縁のメガネ。何となく、素の悠里を見てしまったようで、ドキドキした。
「出来たよ?」
テーブルに並べられた料理は、どれも美味しそうだ。
「すごい…ちょっと感動なんですけど。」
「そう?味は保証しないけど。」
いただきまーすと言って、田坂は食べ始めた。
「美味っ!すごい美味いですよ?」
「良かった。」
「料理、上手いんですね?」
「お褒めに与かり光栄です。」
悠里は優しく微笑む。その笑顔に、田坂はドキッとする。
「自炊、偉いなぁ。自分はコンビニばっかりです。」
「私は、料理するのが好きなだけだよ。」
食事が終わると食器を運び、悠里は洗い物を始めた。
「手伝いますよ?」
「えっ?大丈夫だよ?」
「ご馳走になったし、その位させて下さい。」
そう言って、隣で食器をフキンで拭き始める。
悠里は、くすぐったい気持ちになっていた。
「なんか……新婚みたいで、恥ずかしいですね。」
悠里は田坂に言われ、同じ事を思っていた自分の照れを隠し、ケラケラと笑った。
「そう言う言葉は、彼女に言いなさい。」
田坂は見えない防御線を張られた感じがした。
「いませんよ。彼女なんて…」
「うそ?そんなに…あ」
悠里は何となく言いかけて止めた。
「そんなに…なんですか?」
「いや…あの…」
頬を染める悠里を田坂は見つめる。
「山城さんこそ、そんなに綺麗なのに、なんで彼氏いないんですか?」
「なんで、知ってるの?」
「桜庭さんに。」
もう、恵美のお喋り!
「モテますよね?」
「ないない。だって入社してから、一回も言われた事ないよ?」
/147ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ