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素直になれなくて
第7章 事件
「ウカウカしてると、掻っ攫って行くぞ?良いのか?」
「それは駄目です!」
浅井は、優しく笑った。
「だったら、迷うなよ?」
「…浅井さんは、ライバルなのに何時もオレの背中押すんですね?」
「そうか?押してるつもりないぞ?』
田坂は、浅井を見てクスクス笑った。
「惚れたか?オレに?」
「……そんな趣味ありません……」
「俺もだ。」
浅井は笑いながら、会社へ向かって歩き出した。
田坂は、仕事帰りに悠里の病室に寄った。もう、見舞いというより日課になっていた。
「悠里?」
声を掛けながら、ノックしてドアを開ける。
「え……悠里?」
ベットに悠里の姿がない。軽くパニックになりながら、ベットに駆け寄り、布団を触るとまだ温かい……
「悠里……なんで?」
病室のドアを開けて、廊下に出た。
「あ、ヒロくん?」
不意に呼ばれ、声の方向を見た。悠里が立っていた。
片方に松葉杖を抱えて、ゆっくりと歩いてくる。
田坂は咄嗟に悠里を抱きしめた。
「……ヒロ…くん……?」
「何かあったのかと思って…焦った……」
「……ごめんね……」
田坂もまた浅井と同じで、毎日不安だった。頭を強打したから、急変もあり得ると医者から言われて、本当は毎日携帯が鳴るたびに不安に駆られていた。
毎日病院に行くのは、悠里が生きていて、自分の側にいる事を確認したいからだった。
「……ヒロ…くん……あの……みんな見てるから……」
悠里にそう言われ我に我に帰ると、病院のスタッフがニヤニヤしながら通り過ぎていく。
「……あ…中、入ろうか?」
「うん。」
病室に入ると、悠里はベットに座った。
「驚かせてごめんね?」
「いや…大丈夫だよ。」
「今朝、リハビリで松葉杖もらって、使ったら意外に歩けたから、ついウロウロしちゃって。」
「身体の痛みは?」
「うん、だいぶ良い感じ。」
「良かった…」
田坂は悠里の肩に手を置くと、ゆっくりとキスをした。
「あんまり、無理するなよ?」
田坂は悠里を抱きしめた。
コンコン
「あ、はい。」
失礼します。と入ってきたのは白衣をきた若い男。
「あ、加藤先生。」
「悠里さん忘れ物してたよ。はい、タオル。」
「すみません。」
田坂は、眉を上げて怪訝そうな顔をした。
「ちょっと、足良い?」
そう言って、ベットに座っている悠里の足に触る。
「ちょっと腫れて来てるから、あまりムリして歩かないようにね?」
「それは駄目です!」
浅井は、優しく笑った。
「だったら、迷うなよ?」
「…浅井さんは、ライバルなのに何時もオレの背中押すんですね?」
「そうか?押してるつもりないぞ?』
田坂は、浅井を見てクスクス笑った。
「惚れたか?オレに?」
「……そんな趣味ありません……」
「俺もだ。」
浅井は笑いながら、会社へ向かって歩き出した。
田坂は、仕事帰りに悠里の病室に寄った。もう、見舞いというより日課になっていた。
「悠里?」
声を掛けながら、ノックしてドアを開ける。
「え……悠里?」
ベットに悠里の姿がない。軽くパニックになりながら、ベットに駆け寄り、布団を触るとまだ温かい……
「悠里……なんで?」
病室のドアを開けて、廊下に出た。
「あ、ヒロくん?」
不意に呼ばれ、声の方向を見た。悠里が立っていた。
片方に松葉杖を抱えて、ゆっくりと歩いてくる。
田坂は咄嗟に悠里を抱きしめた。
「……ヒロ…くん……?」
「何かあったのかと思って…焦った……」
「……ごめんね……」
田坂もまた浅井と同じで、毎日不安だった。頭を強打したから、急変もあり得ると医者から言われて、本当は毎日携帯が鳴るたびに不安に駆られていた。
毎日病院に行くのは、悠里が生きていて、自分の側にいる事を確認したいからだった。
「……ヒロ…くん……あの……みんな見てるから……」
悠里にそう言われ我に我に帰ると、病院のスタッフがニヤニヤしながら通り過ぎていく。
「……あ…中、入ろうか?」
「うん。」
病室に入ると、悠里はベットに座った。
「驚かせてごめんね?」
「いや…大丈夫だよ。」
「今朝、リハビリで松葉杖もらって、使ったら意外に歩けたから、ついウロウロしちゃって。」
「身体の痛みは?」
「うん、だいぶ良い感じ。」
「良かった…」
田坂は悠里の肩に手を置くと、ゆっくりとキスをした。
「あんまり、無理するなよ?」
田坂は悠里を抱きしめた。
コンコン
「あ、はい。」
失礼します。と入ってきたのは白衣をきた若い男。
「あ、加藤先生。」
「悠里さん忘れ物してたよ。はい、タオル。」
「すみません。」
田坂は、眉を上げて怪訝そうな顔をした。
「ちょっと、足良い?」
そう言って、ベットに座っている悠里の足に触る。
「ちょっと腫れて来てるから、あまりムリして歩かないようにね?」