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素直になれなくて
第8章 波乱と別れ
「違うよ。あ、浅井ね?余計な事言ったの。」
悠里は、浅井に視線をやる。浅井は肩を竦めた。
「じゃあ、何だったの?言えない話?」
「ううん。飯島家具の社長が退院して、それに伴って若社長が東京に一旦戻って来てるから、気をつけるようにって。」
「え?」
田坂と浅井が2人して声を上げた。
「岡山から、戻ってきたんだ。」
田坂がボソッと呟いた。
「……そ……社長の方から部長に連絡が入って……」
「連絡が入るって事は、何か心配材料があるって事か?」
浅井が、怪訝そうな顔をしながら言った。
「もしかして……諦めてないの?悠里の事……」
田坂の言葉に、悠里は言葉を詰まらせた。
「何だか……困っちゃうね?」
悠里は、溜息を吐いた。
「大丈夫だよ。俺が守るから。ね?」
田坂が悠里の肩に手を置いた。
悠里は、切なそうに微笑んだ。
「ありがとう。でも、来週頭には岡山に帰るみたいだし、大丈夫だよ。」
「悠里…心配しないで?」
田坂は、悠里を優しく抱きしめた。

「んんっ!」
浅井が、真っ赤な顔をして、咳払いをした。
「お前ら、イチャつくのもいい加減にしろよ?」
田坂は、頭を掻きながら、照れ臭そうに笑った。
「そうだ。来週水曜日、社用車出すから悠里、外回りな?」
「水曜日?」
「俺の検診の日……って、浅井さん!駄目ですよ?1人で行ってください。」
田坂は、悠里を隠すようにした。
「お前な、これは仕事だ!」
浅井は勝ち誇った様な顔をして、ニヤニヤ笑っている。
「来週の水曜日なら、若社長も岡山だし、大丈夫じゃない?」
「悠里?若社長だけが問題じゃないんだよ?」
悠里は、キョトンとした顔をしている。
「後、何があるの?」
田坂は、深い溜息を吐いた。その横で、浅井も溜息を吐く。
「何で浅井さんが溜息?」
「いや……悠里は俺には危機感持たないんだなぁって思って。」
田坂はクスクス笑い出した。
「危機感?え?浅井は何か危険なの?」
「……悠里……それ、本気で言ってるの?」
浅井は、ガックリと肩を落とした。
「ここまで信用されてたら、逆にプレッシャーですね?浅井さん?」
「ふん!煩い!」
浅井は、頭を掻きながら、自分のデスクに戻った。
悠里は、不思議そうな顔をして、浅井の背中を見ていた。
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