この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
今日私は自分の子供を殺しました
第7章 過去の傷 1st
『きたの…ここに…』
「だろうな。鍵渡してないから、いつもこうやってドアノブにかけてあるんだよ。中身なんだろうな」
鍵わたしてないんだ。
ユウスケはブルーのラッピングをビリビリと破くと
中の箱の蓋をあけた
箱の中身はZippoだった
ユウの名前と藍の名前と…これは記念日かなにかの数字だろうな。
シンプルなシルバーのZippoにはそれが刻まれていた
これ、お揃いだろうな。
「あいつの墓に持ってってやらないとな」
『ユウスケのことユウだと思ってんのに、使ってなくていいの?』
「藍はさユウに渡した気になれればそれでいいんだよ。もう半分わかってるのに抜け出せないだけなんだよ、」
なら、ユウじゃないってわからせる努力くらいすれば?
あぁ、悪魔のあたしが思わず口にだしてしまいそうになった最低の言葉
何故かあたしにも刺さってしまうんだ。
あたしいつまでここでひとりで居ればいい?
またいつ藍くるかもって思い続けながら
同じ着信音、聴き続けて
ばれるからって室内に閉じこもってさ。
あたしは無言でチョコをヒトカケラ
口の中に放り込んだ。