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今日私は自分の子供を殺しました
第2章 陰
ライターの打ち所が悪かったのか
爆発して火が出た。
火は一瞬で消えたけどあたしの腕は少しだけ
赤くなっていてヒリヒリして痛い。
髪は焦げてチリチリになっていた。
『……髪、切らないとね』
あたしは小声で髪を触りながら呟いた。
『は?』
顔に時計を投げつけられたのが相当頭にきたのか
アオイは不機嫌そうに言った。
あたしは俯いたままお風呂場に行き
焦げた髪をシャワーにあてた
真水のシャワーを服を着たまま化粧をしたまま
浴びつづけた
しばらくしてあたしはなにをしてるんだろう
騙されて 浮気されて
髪なんか焦げ焦げでさ
そのまま床にぺたんと座り込んでしまった。
涙はでない。
お風呂場の入口ではアオイがそんなあたしの様子を見ていた。