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今日私は自分の子供を殺しました
第10章 過去の傷2nd Ⅱ


「この場所、すっげー好きでさ。凄い綺麗だろ?夜は星見て昼間は海見て。仕事に悩んだ時とかさ、」

『…うん?すごいね。東京のお台場の海の夜景よりも綺麗だよ。』



あたしはじっと空を見上げていた。

『……なんで同じ空なのに…東京では見えなくてここでは見えるの?』


中学の時に疑問に思って今までつっかえてたことが再び言葉になって出てきた。


「ここが田舎で汚れてないからだよ。」


『東京は汚いのかなぁ』

「リオは地元だもんな。でも正直言ってここが地元の俺からしたら東京は人が多いし建物もあるし、リオに当たり前にあるものはここにはないからさ」


『東京でもこんなに綺麗な星が見れたら、みんな空を見上げて立ち止まる事があるのかな』


あたしは視線を空に向けたまま話続けた。


「東京で立ち止まってたらどんどん置いてかれちゃうよ。」



アオイはタバコに火を付けた。
深く煙りを吸って吐き出した。
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