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今日私は自分の子供を殺しました
第10章 過去の傷2nd Ⅱ
一人で大丈夫。と実家に帰りすぐにトイレにはいって検査薬におしっこをかけた。
蓋を閉めて平らな場所に置き、数分待った。
真っ白な紙がどんどん湿っていく。
真ん中に近づくほどにあたしの心臓は
大きな音を立てた。
ひとつめの紙が全て湿りうっすらと赤い線が出た。
そして終了の線もくっきりと出たところでようやく検査薬を持ち上げ、
お腹に手をあてた。
いる。……
赤ちゃん出来た…
あたしは家族にばれないようにトイレから飛び出し検査薬を持って近くのコンビニまで走った。
ユリに連絡したらすぐに来てくれた。
「リオ…」
あたしは無言で使用済の検査薬を渡した。
「これ…線…」
『やっぱり出来てた。』
真夏の夜の冷たい風があたしたちの熱を少し冷やした。