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今日私は自分の子供を殺しました
第11章 過去の傷 2nd Ⅲ
もうここに居たらだめだ
はやくアオイから離れたい。二度と会いたくない。
あたしはアオイを起こした
アオイはすぐに目を覚ました。何も知らないアオイはいつもの甘い声でいつも道理はなしかけてきた
「どうした?寝れないのか?」
『帰りたい…用事思い出した』
「用事ってなに?」
『帰りたい…』
「だから急に用事ってなんなんだよって聞いてんだよ」
『帰りたいんだよ!!!!!』
「なら、なんでそんな顔してるの?」
アオイはあたしを見てそう言った。
どんな顔してるのか教えてよ。自分でもわかんないからさぁ。
怒り狂った般若の顔か?
悲しみに満ちた幼い少女の顔か?
何も信じられないと叫ぶ思春期の様な顔か?
苦しみに歎くムンクの顔か?
教えてよ…どんな顔してんだよ…
アオイにはあたしのこの傷みが!絶望が!
どんな風に伝わってんだよ?
あたしはテーブルに置いてあったタバコや秘密と嘘がたくさんつまったアオイの携帯を
思い切り投げつけた。
それが顔に当たったとき、アオイがキレた。
「いい加減にしろよ!!だから理由を言えっていってんだろ」