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夜は、毎晩やってくる。
第1章 プレイ・フォー・ペイ

 鈴木山くんが財布を取り出し、もう二枚、一万円札を詩利香里に渡す。
 ……と、思ったら途中で手を止めてこう言った。

「法外な値段なんだ、交換条件を呑んで貰うぞ。コンドームは渡辺が俺につけてくれる事、あと、フェラもセットだ。これは譲らない」

「……どうする?」

 詩利香があたしに尋ねる。

「フェラって……?」

 だいたい意味はわかっていたけど、でも……訊き返さずにはいられなかった。

「口でするんだよ、俺のチンポをお前が口の中に入れて、しゃぶるんだ」

 代わりに鈴木山くんが応えてくれる。

 ええっ! おちんちんを……口に?

「ゴム……つけてから?」

「つける前に」

 そんな……オチンチンって……おシッコが出る所だよね……
 それ……口に……!

「できねーならいい。五万は返して貰う。あ、あと見物料でとった二万も戻せよ」

 合計七万円……。
 零音との七万円分の時間。

 あたしはゴクリと唾を呑みこんだ。

「わかった……いいよ、やる……」

「よし」
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