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夜は、毎晩やってくる。
第5章 おねしょたホワイトDAY!

 勉強机に向かって試験勉強をしていると、ノックの音がしてドアがガチャリと開けられた。

「おねーちゃん♪」

「……なんだね、翔太」

「開けていいと返事があるまで開けるな」と言ってやろうかと思ったが、あまりにも嬉しそうな弟の表情につい流してしまう私は甘いお姉ちゃんか。

「はい、これ!」

 そう言って差し出されたのは綺麗に包んだ……なんだろ、これ?

「あ、そうか。もしかしてホワイトデー?」

「うん、おねーちゃんがくれたチョコのお返し!」

 おお、なんたることか!

 チョコは去年もあげたが、お返しを貰えるは初めてだ。
 中学に上がってもいつまでも背、伸びないし、子供だ子供だと思っていたけど、ちょっとマセてきたかしらねえ。

 なんて、歳の差が4つほど離れているとちょっとお母さん視点も入っちゃうわ。いつまでも子供じゃないんだね、みたいな。

 でも、まあ……やっぱり嬉しいもんだ。

「義理チョコだったのに、なかなか礼儀ただしいなあ翔太は。褒めてつかわすぞ」

 と、ナデナデしてやると翔太もまんざらでもない様子。

「へへっ……けっこう頑張って作ったんだよ!」

「……え?」

 作ったってどういうことだ?
 もしかしてマジ返し!???

 や、ちょっと……そりゃ……。
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