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夜は、毎晩やってくる。
第5章 おねしょたホワイトDAY!

 てか、しちゃった。

「お……お姉ちゃん……」

「ごめんね、翔太……痛かったでしょう?」

 翔太の体重を全身で受け止める。

「う、ううん……大丈夫だったよ」

 と、言いつつも瞬きをしまくって、目の端ににじんだ涙を誤魔化そうとする翔太。泣いているのを悟られたくないので、大っぴらに手でゴシゴシと拭えないのだ。

 私におとなしくギュッされたまま、パチパチしばたかれる長い睫毛が頬のあたりに当たってくすぐったい。

「んふっ……じゃあまだ使えるね、しょたたたき券♪」

「ええっ!?」

 もうこれで終わりかと思っていたのだろう、翔太が驚きの声を上げる。

「だって、私のこと変態って今、言ったわよね、それってヒドくない?」

「たから、ごめんなさいって……」

「いいのよ、謝らなくって。私、変態だもん!」

「えっ……」

「だからね、教えてあげる。本当の変態さんはこの券をどうやって使うのか」

 そう言って、私は再びチケットを切り取った。
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