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飼育✻販売のお仕事
第14章 夏季休暇
軽蔑的な口舌さえ、恵果にとっては呼び水だ。
恵果は腰を激しく振りながら、淫猥な言葉を叫び倒した。
「犯されたいの……めちゃくちゃにっ……!死ぬまでに何人の女と一度に繋がれるかを試してやるの……宇宙一グロテスクなペニスを探して、一晩中貫かせてやるわ!折角ならパーティーで……そう、私のパーティーで盛大に淫らな記録を残すの!突いて……結野さん……酷くして!私なんて肉の塊!ああぁっ……淫らなただの肉の塊……っっ」
恵果は語った。
やみくもに発展した文明社会が神や自然の定義を人間の都合に従わせたのと同様、愛だの恋だのという連結も、世間が定義するのは本来のかたちからは随分外れたものだという。
まことに犯すべきでない罪は、他人の自由を奪う行為だ。殺人、盗み、脅迫、誹謗、思想の強制──…それらは第三者の時間を奪い、財産を取り上げ、安楽を摘む。さればこそ、淫行は咎めた方が罪悪になる。
「浮気も公共猥褻も、自由だわ。それを個人的な愛情や法律で咎めるなんて、それこそ個人の自由を侵すというもの。思想の圧制……危険ね。相手が傷つく?……そうね。だから私は隠さない。パートナーの浮気も許すわ。知らない人間が裸で街を歩いていたって、敬意を示すわ」