この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
飼育✻販売のお仕事
第17章 疼く想いを

* * * * * * *


「どういうことですか……」


 四日振りに姿を見せた従業員に、茫然自失の気色が張りついた。


 まおが店を訪ったのは、昼過ぎだ。出勤は夕方のはずの彼女は、昨日地元に連れ帰ったという父親を伴って、足を運んできたのである。


「田辺さんのお父様、VIP会員になる資格はあるわ。ただ、お目当ての品がないならそれは仕方のないこと。新しいのが入荷するまで、諦めてもらわなくては」

「目当ては陽瑠夏です。彼女をどうされたんですか」

「完売」

「酷い……です……」


 陽瑠夏を買い取ったのは、一昨日の奈河だ。

 道楽に傾倒しているセレブリティでも、昼間は一会社を一人で切り盛りしている奈河は、家政婦には容姿と同様に信頼性も求めていた。その点、濡れごとに麻痺したメスでは家事を任せられなかったという。



「そういうことだから。田辺さんも、喜んであげるべきだわ。彼女がもし、貴女の厚意も受けられないで、お客様の目にもとまらなければ、どうなっていたと思う?」

「それは……」

「私は肩代わりした負債金の全額返還を要請するだけ。……そうね。貴女だって、そうなっていたとしても、同情するところじゃないわ。十年も他人同然だった人間なんて、この世に存在しないも同じ。また夕方。お父様によろしくね」

「待って下さい。本気で仰ってるんですか?せめてどなたに引き取られたか──…」

「お客様のプライバシーは絶対厳守」

「──……」
/268ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ