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飼育✻販売のお仕事
第19章 甘い残り香
夕まぐれ、恵果は一人の家政婦を部屋に呼びつけた。
彼女が佳代子と呼ぶ家政婦は、あるじに脱衣を命じられるや、強かな人となりの滲んだ双眸が印象的な顔を伏せ、慣れた手つきで従った。
緩くカールした黒髪が、露出した鎖骨をやおら撫でた。佳代子が最後の下着を外すと、あでやかなレースのカップから、白い果実がたぷんとこぼれた。
恵果は寝台に寝そべった。佳代子を自分に跨らせ、小鳥のようなキスを始めた。
恵果の唇が佳代子の乳房の先端に吸いつく。
吸引は、傍観していた伊澄の耳に、淫らな声をしのいで聞こえる音を立て出した。
恵果の指と唇が、代わる代わる佳代子の乳房や腹を撫でる。やがていとけなさの残った彼女のペットの肉体は、自ら組み敷くあるじの女体にくずおれた。
「ひんっ……ぁぅっ……あん、……」
恵果は、伊澄にロープの在処を教えた。
伊澄は佳代子の乳房を二本のロープで挟み、腕を背中で組ませると、肘から下を固定した。
佳代子の髪の襟足をのけて、うなじに唇を押しつける。
恵果と二人、佳代子をサンドイッチの具材よろしく挟み込み、伊澄は下方で荒ぶる水音にいざなわれるようにして、汗ばむ背骨をキスでなぞった。
「あん、あん……やぁぁっ……」
「はしたないこと。お客様の前よ。……ん?どうしたの、淫乱。こんなに濡らして……恥ずかしいとも思わないのね」
ちゃぷっ……ぴちょっぴちょっ…………ちゅぺ…………
恵果は佳代子を構う片手間に、彼女との馴れ初めを伊澄に語った。
佳代子は、元は恵果の友人の会社に務めていた女だ。貴女の気に入りそうな社員がいる。友人は、そう言って恵果に佳代子を紹介した。季節は巡り、その会社の経営は破綻した。倒産の危機は免れたものの、佳代子は大幅な人権カットの被害に遭った。恵果は佳代子に春日家で働くことを提案し、以後も雇用前の関係を続けて今に至る。