この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
飼育✻販売のお仕事
第28章 贖罪

* * * * * * *


 志穂が里子に出逢ったのは、新崎家に勤めて随分経ったあとのことだ。



 年配の家政婦が退職したのと入れ替わりにして、里子は屋敷に入ってきた。


 志穂は新人教育の役目を辞退した。真正の雇用した新たな家政婦は、志穂と同い年だという。だから、話もしやすい。それが若奥の考えだったが、同い年であれ何であれ、新入りが志穂に怯えるのは目に見えていた。だが、若奥は指示を取り消さなかった。


 そして新人──…里子は、志穂の予想を裏切った。



(お前、家事ナメてんの?)

(あー、もう、アイロンは良いから草むしりでもやってろ、あたしの分担のところもな)


 志穂の口癖は定着した。それだけ里子の家政婦としての技量は最悪だった。

 いわゆる高学歴の秀才馬鹿は、社会に出てから一年近く、新崎家と懇ろな家の令嬢達と遊んで暮らしていたという。家事と言えば、家の掃除くらいしか覚える必要もなかったそうだ。

 志穂がいくら呆れても、怒鳴っても、里子は朗らかだった。そればかりか口の利き方も馴れ馴れしい。夕餉にまで誘う始末だ。


 やがて志穂は、里子を後輩として見るのに困憊した。


 里子が一人立ちする頃には、二人は友人と呼び合うようになっていた。志穂は出勤が楽しくなった。



 一年近く、平穏な日々が続いていた。



 なだらかな時の流れは、ともすればあの頃の志穂には永遠にもとれていた。

 こまごまとした問題も──…割り切っていた。



 ところがある休日のことだ。気まぐれに出かけた街先で、志穂は信じ難いものを見かけた。
/268ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ