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飼育✻販売のお仕事
第29章 ペットになりたい
りつきをはねのけて、部屋を飛び出すことも出来る。
だのに何かに突き動かされるようにして、里子の手先はりつきのセーラーカラーを結んだリボンをほどいた。たわやかな丘陵を盛り上げる身頃のボタンを外して、まばゆい肉叢を包み込んだ下着を暴く。
りつきは、里子がどこに触れても幸福を絵に描いたような吐息をこぼした。
里子が嘲笑っていた感情は、やはりりつきのような少女のところに集っているのだ。里子もりつきのどこに触れても心地良かった。総身が顫えた。劣情は思考を覆す。劣情は愛情に同化する。
嬌音は、途切れ途切れに里子に賛美を浴びせた。
美しい。美しい。美しい。うわ言の調子で喘ぐりつきは、ともすれば里子が黙秘していた六日前の鈴花とのことを察していたのかも知れない。
淫靡な匂いに溺れて抱き合った。
里子はりつきの味の残った指を咥えて、里子の唾液とりつきの体液のついたそれを、彼女の口許へ寄せた。
昼間のマンションの一室にはあるまじき濡れ場だ。
二人、踊り狂うようにじゃれ合った。力尽きた里子の目は、久しくカーテンの隙間の向こうの空の色を認めた。