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Birthday’s
第2章 10月ー沙織の誕生日ー
「ふわぁ〜…」

部屋に入った瞬間、溜め息と歓声が混じったような声が出ちゃう。

大きなソファとローテーブルの前に大きなTV。

正面の窓からは神戸の夜景が一望できて。
でも視界にベッドが入らない、こんな部屋入った事ない!

部屋にはすでに、私のお泊まり用のミニボストンと、祥悟くんのアタッシュケースが運ばれていて。

ローテーブルの上には、バラのミニブーケ、ワインクーラーとシャンパンのハーフボトルがセットされていた。

祥悟くんがシャンパンをグラスに注いでくれて、窓際で夜景を見ながら乾杯。

「誕生日、おめでとう、沙織ちゃん」

シャンパンを飲んで、グラスをテーブルに戻し、また窓際に戻る。
祥悟くんがそっと腰に手を回して抱き締めてくれる。

軽いキスの後に、
祥悟くんがポケットから小さなケースを出した。

そっとケースを開け、中を見せてくれる。

そこには、
私のネックレスと同じデザインの、オパールのリング。
でも、オパールが少し大きくて、優しくゆらゆらと光るのが判る。

「今日言おうって、思ってたんだ。
沙織ちゃん、僕と、結婚して下さい」

そう言って、ケースから指輪を取り出し、私の左の薬指にそっとはめてくれる。

「喜んで…私こそ、よろしくお願いします。」

祥悟くんの背中に腕を回して、ぎゅっと抱きついた。


その後…私たちがお仕置きと称した濃厚な夜を過ごしたのは、言うまでもない。



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