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Birthday’s
第3章 番外編ー由美子と誠ー
『由美子へ。
この手紙を読んでいる頃、きっと君は泣いているだろうね。
君は意地っ張りだから、僕や祥悟の前では決して泣かない。
だから敢えて、僕たちが居ない時間にこの手紙を読むように仕向けた。

30年、僕についてきてくれてありがとう。
そしてこれからもよろしく。
もうすぐ祥悟にもいいお嫁さんが来そうだから、夫婦2人に戻ったらゆっくり旅行でも行こう。
でもその前に、結婚30周年記念も兼ねて真珠を贈ります。
誕生日おめでとう。
君の愛する夫 誠より

追伸:君が泣いてたかどうかはちゃんと清水さんに確認するからね。』


「全く…バカじゃないかしら。こんなことする暇あるなら仕事しろってのよ!」

そう言う由美子が、本当は嬉しいのだと。嬉しいのに照れ臭いからこんな反応しかしないのだと、恭子は初めて知った。
でも誠は、それを知っているから毎回サプライズを考えるのだ。
やっぱり素敵なご夫婦だわ、お熱いこと。とクスリと笑った。

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