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人妻淫ら調教
第29章 神戸へ
 人妻の動きが止まり、電動歯ブラシのスイッチが切られ、うっとりとした目が閉じられ、喘ぎ続けていた唇が半開きになり、スースーと寝息がこぼれ始めた。
 ネット中継を終了しながら、


(やはり、眠ったかな?まあ、撮りたい絵はとれたしな。明日まで、休みにしてやるか?まあ、玲奈から来れば別だがな。ないわな。クククッ。)


 神戸の海側が見える須磨のホテルの窓際から、五郎は玲奈の部屋のパソコンのスイッチを切り、目が覚めたら読むように彼女の携帯にメールを送った。


(ふふ、まっ、これでエエかな?後は、後やな、ククッ。)


 パソコンを置き、隣の部屋で待っている客の前に立った。


「待たせたね。君らの処分方法を考えとるんやけどな。黒幕の名前、教えて貰おか。多分、俺の予想通りやと思うがな。」


 相手を恫喝するように睨みながら、ソファーに縛り上げられた男二人に有無を言わせずに聞くと、


「黒幕なんて、おらんわ。俺らは刑務所で勤めあげてきたんや。いまさら、なんでや!」


「そや、なんでいまさら!」


 口を揃えるように、五郎に向かって叫んだ。
 聞き流すようにしながら、ゴルフクラブを軽く振り回しながら、五郎が凄んだ。


「ふふ、わからへんのやな。いまだに、お前らのせいで苦しんでる女がおるんや。その復讐や!楽に死ねる方がエエか、苦しんでもがきながらの方がエエか、どっちか選べや!選べんかったら、俺が選んでやるわ。クククッ。」


「そんなん、本気かオッサン!誰や、そいつ!」


 必死の形相で訴える男達の顔を冷たく見ながら、五郎の顔には残忍な笑いが浮かんでいた。


「多すぎて浮かばんやろ、お前らにはな。ほれに、金やない。単純に俺が殺したいだけや。まっ、夜になったら海の中や。楽な方で始末してやるわ。黒幕は、わかってるしな。」


「黒幕って、リーダーか、まさか、知ってんのか?」


「ははは、知ってるで。そいつの女房が、復讐の依頼人や。クククッ、何にも知らん女や。恨むんなら、リーダーを恨むんやな。」


 言いながら、五郎は男達の首筋に注射をした。


「なんや、この注射は、毒薬か?違うんか?」


「うん、寝てもらうだけや。睡眠薬や。しっかりねぇや。目が覚めたら、あの世に行ってるわ。クククッ。」


 死刑を宣告するような五郎の言葉に、男達が答えることはなかった。
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