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人妻淫ら調教
第10章 堕ちる華
 浴室を出て、バスタオルで男が身体を拭き始めると、


「あの、私の着る物は?制服は濡れてしもうて(しまって)、後は、、」


 あなたのお陰で、着る物がなくなったわ、という表情で玲奈は五郎をにらんだ。


「あぁ、それかぁ。着る物はちょっと待ってな。持ってくるわ。あの部屋に置いて来てる。」


 そう告げると、吾郎は下着だけで脱衣室を出ていった。


(あの部屋って、まさか?あの部屋!いやっ、また、思い出した。けど、二人っきりの時に、アイツを殺したら、大丈夫かな?けど、そしたら、アイツの思い通りにならんで済むわよ。)


 さっきまでの淫らな光景が、玲奈の頭に浮かび、同時に五郎への殺意が玲奈の中に芽生え始めていた。


「玲奈、これを身に付けるんや。気に入らんかも知れんけど、下着は無しやで。ふふふ。」


 戻ってきた五郎の手には、ミニのホルターネックのむらさきのドレスが握られていた。


「あの、これで外へ?コートか何かないと、寒いわよ。」


「うん、今は、それだけや。外に出る前にコートを渡すよ。先ずは、食事や。」


 そんなと言いかけて、玲奈はミニのドレスを身につけ始めた。


(こんなん裸と一緒やわ。けど、拒否はできひんし。アタシを奴隷として、利用することしか考えてへんわよ、コイツ。チャンスを待つんよ。絶対チャンスが、あるから、、。)


 彼女は殺意という希望を見いだし、チャンスを伺うことで、どうにか自分を支え始めていた。


「うん、よう似合ってる。身体の線が綺麗に出てる。みんなに見てもらえるなぁ。」


「いややわ、恥ずかしい。下着着けてないし、スースーしてるわ。これから、アンタといるときはズウッと、こうなんでしょ?」


 恨めしそうな目で五郎をにらみながら、嫌味を言いながら、これからの不安が彼女を慎重にさせていた。


「うん、奴隷に服はいらんからな。外に出るときでも、なるべく裸がいいんやけど、警察の世話にはなりたくないからね。ふふふ。」


 面白そうに答えながら、玲奈の微妙な変化を見逃さなかった。


(ふむ、さっきまでの反感とかとは違うな。なんやろ?ひょっとして復讐を考えてるんかな?いや、俺を殺すことかな?それやな。殺すチャンスとタイミングを計ってるな。どんな手で来るか、楽しみやな。)


 五郎は寧ろ玲奈の殺意を利用する気だった。
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