この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー
「え……琴海さんだけ追加レポート……ですか?」
「はい……私がうっかりしていたもので、すみません」
レポートを書いたタブレットを両手で賞状を持つように掴み頭を下げて、この世のものとは思えないほど美しい講師に差し出す。
まだ初日なだけあって、レッスンはぎゅうぎゅうに詰められていなかった。
レッスンは基本一時間半。
休憩は長めに二十分はある。
レッスンの度に報告書を細かく書くラブカルにとっては、研修中のレポートはその基礎となるようで、セイジのレッスンの後にはレポートを書くために一枠設けられていた。
その指導は私たちの担当――――超カリスマ講師『ヤナセ』が受け持ちだ。
「クス……初日からセイジらしくなく厳しいですね」
「はぁ……。甘えは禁物だという愛の鞭ですかね」
「愛の……鞭ですか」
「あっ!! 例えですよ! 例え!!」
「クスクス……承知しました」
つい例えで言ってしまったとはいえ、ちょっと思わせぶりな言い方をしてしまっただろうか?
そんなやり取りでも相変わらず敬語で妖艶に微笑むヤナセに、必要以上にドキドキさせられる。
挙動不審の私の横でヤナセは、長い睫毛で縁どるヘーゼルの瞳を少し伏せて、ものの数秒で必死に書いたレポートに目を通し終わると――――
「これで大丈夫かと……。今からセイジの所に提出してきますか?」
スーツの袖を軽く捲り高級そうな腕時計を見やりながら、不意に爆弾を投下してきた。
「はい……私がうっかりしていたもので、すみません」
レポートを書いたタブレットを両手で賞状を持つように掴み頭を下げて、この世のものとは思えないほど美しい講師に差し出す。
まだ初日なだけあって、レッスンはぎゅうぎゅうに詰められていなかった。
レッスンは基本一時間半。
休憩は長めに二十分はある。
レッスンの度に報告書を細かく書くラブカルにとっては、研修中のレポートはその基礎となるようで、セイジのレッスンの後にはレポートを書くために一枠設けられていた。
その指導は私たちの担当――――超カリスマ講師『ヤナセ』が受け持ちだ。
「クス……初日からセイジらしくなく厳しいですね」
「はぁ……。甘えは禁物だという愛の鞭ですかね」
「愛の……鞭ですか」
「あっ!! 例えですよ! 例え!!」
「クスクス……承知しました」
つい例えで言ってしまったとはいえ、ちょっと思わせぶりな言い方をしてしまっただろうか?
そんなやり取りでも相変わらず敬語で妖艶に微笑むヤナセに、必要以上にドキドキさせられる。
挙動不審の私の横でヤナセは、長い睫毛で縁どるヘーゼルの瞳を少し伏せて、ものの数秒で必死に書いたレポートに目を通し終わると――――
「これで大丈夫かと……。今からセイジの所に提出してきますか?」
スーツの袖を軽く捲り高級そうな腕時計を見やりながら、不意に爆弾を投下してきた。