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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑
「はぁぁ……疲れた……」
部屋に戻った私は、お風呂に入った後傾れ込むベッドに寝っ転がった。
女子寮は都心のラブカルビルから歩いて二十分ほどの所の住宅街に建てられたマンションで、立地条件が良い。
家電も家財も完全完備されていたから、引っ越しに資金は殆ど掛からなかった。
流石ラブカルなだけあって、倒れ込んだベッドも凄く寝心地が良くて、直ぐに寝落ちしてしまいそうになる。
「ダメ~。レポート書かなきゃ~」
独り言を呟いて現実問題と向き合おうとするけど、どうにも力が出てこない。
ふと、サナのことが頭に過る。
「サナ……大丈夫かな……」
結局ヤナセとワタリは、医務室から帰ってこなかった。
帰る時にヤナセに、メールで報告すると
『お疲れ様でした。今日は早めに就寝なさって下さいね』
数秒後に返信が返ってきた。
やはりカリスマ講師はどんな時でも細やかだ。
ヤナセの言葉もあってか、気が抜けている。
「お腹……空いたな」
夕飯のパスタを殆ど残してジムに行ったから、時たまお腹がグゥっと鳴っていた。
身体は確実に食べ物を欲し居ているけど、気持ち的に食欲が湧かない。
それが何故かを考えようとすると、思考が強制終了を掛けるように暗転する。
手の届く所に置いてある小皿から、サクランボのキャンディーを一つ取った。
包みを剥がして、光沢感のある淡いピンク色のキャンディーを唇に軽く当てる。
唇の隙間からキャンディーを舌先で舐めると、ほのかに甘酸っぱい味がセイジとのキスを思い出させてくれた。
そのまま指先で口の中に押し込むと、ハッキリと口の中に広がる味を貪っていく。
「明日セイジに……会えるかな……」
前より近くに居るのに――
まだ遠い――――。
セイジとのキスを思い出しながらも、胸の奥が詰まったように痛くなる。
大丈夫……いつかきっと―――
堂々と抱き締め合える日を思い浮かべながら、二つ目のキャンディーを口の中に放り込んだ。
部屋に戻った私は、お風呂に入った後傾れ込むベッドに寝っ転がった。
女子寮は都心のラブカルビルから歩いて二十分ほどの所の住宅街に建てられたマンションで、立地条件が良い。
家電も家財も完全完備されていたから、引っ越しに資金は殆ど掛からなかった。
流石ラブカルなだけあって、倒れ込んだベッドも凄く寝心地が良くて、直ぐに寝落ちしてしまいそうになる。
「ダメ~。レポート書かなきゃ~」
独り言を呟いて現実問題と向き合おうとするけど、どうにも力が出てこない。
ふと、サナのことが頭に過る。
「サナ……大丈夫かな……」
結局ヤナセとワタリは、医務室から帰ってこなかった。
帰る時にヤナセに、メールで報告すると
『お疲れ様でした。今日は早めに就寝なさって下さいね』
数秒後に返信が返ってきた。
やはりカリスマ講師はどんな時でも細やかだ。
ヤナセの言葉もあってか、気が抜けている。
「お腹……空いたな」
夕飯のパスタを殆ど残してジムに行ったから、時たまお腹がグゥっと鳴っていた。
身体は確実に食べ物を欲し居ているけど、気持ち的に食欲が湧かない。
それが何故かを考えようとすると、思考が強制終了を掛けるように暗転する。
手の届く所に置いてある小皿から、サクランボのキャンディーを一つ取った。
包みを剥がして、光沢感のある淡いピンク色のキャンディーを唇に軽く当てる。
唇の隙間からキャンディーを舌先で舐めると、ほのかに甘酸っぱい味がセイジとのキスを思い出させてくれた。
そのまま指先で口の中に押し込むと、ハッキリと口の中に広がる味を貪っていく。
「明日セイジに……会えるかな……」
前より近くに居るのに――
まだ遠い――――。
セイジとのキスを思い出しながらも、胸の奥が詰まったように痛くなる。
大丈夫……いつかきっと―――
堂々と抱き締め合える日を思い浮かべながら、二つ目のキャンディーを口の中に放り込んだ。