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ラブカルチャースクール 3
第11章 Lesson ポジティブ

「はい……大半の講師も上層部も、改定の意味することやメリットに理解を示して下さっています。反対の意見は……どのようなことにしてもあって然りですので然程気には留めておりませんが、今回みたいなパターンが起きるのが少々懸念しておりました」
今回みたいなパターンって?
口には出さないが自然と首を傾げていると、ヤナセは目を細めて数秒間を取る。
「アラタ……みたいな行動を起こす者です……」
「アラタッ!? あっ……」
ここで突然アラタが登場するとは思わなくて、うっかり声を出してしまい急いで両手で口を塞ぐと
「クスクス……お気になさらずに、普通にしていて下さって大丈夫ですよ」
ヤナセは微風でも吹いているかのように、髪を揺らしながら優しく微笑んだ。
勝手に私が置物になっていたのに、ヤナセにそう言って貰えて内心ホッとする。
「すみません、お言葉に甘えまして」
「はい……琴海さんのリアクションは、最初から元気が宜しいですからね」
「あはは、最初からですか」
口から両手を撤収して肩を窄めて畏まると、ヤナセは懐かしそうにそう言って微笑む。
その表情に、最初のヤナセとのやり取りが蘇ってきた――。
ラブカルの扉を叩かせてくれた、ヤナセの『最初の電話』は私にとっても決して忘れない思い出だ。
ヤナセはこうやって、一人ひとりの生徒のことを思い出すのだろうか――――。
今まで受け持った生徒で、ヤナセにも気になった女性とかいたのかな……
なんて、ちょっと思ってしまった。
今回みたいなパターンって?
口には出さないが自然と首を傾げていると、ヤナセは目を細めて数秒間を取る。
「アラタ……みたいな行動を起こす者です……」
「アラタッ!? あっ……」
ここで突然アラタが登場するとは思わなくて、うっかり声を出してしまい急いで両手で口を塞ぐと
「クスクス……お気になさらずに、普通にしていて下さって大丈夫ですよ」
ヤナセは微風でも吹いているかのように、髪を揺らしながら優しく微笑んだ。
勝手に私が置物になっていたのに、ヤナセにそう言って貰えて内心ホッとする。
「すみません、お言葉に甘えまして」
「はい……琴海さんのリアクションは、最初から元気が宜しいですからね」
「あはは、最初からですか」
口から両手を撤収して肩を窄めて畏まると、ヤナセは懐かしそうにそう言って微笑む。
その表情に、最初のヤナセとのやり取りが蘇ってきた――。
ラブカルの扉を叩かせてくれた、ヤナセの『最初の電話』は私にとっても決して忘れない思い出だ。
ヤナセはこうやって、一人ひとりの生徒のことを思い出すのだろうか――――。
今まで受け持った生徒で、ヤナセにも気になった女性とかいたのかな……
なんて、ちょっと思ってしまった。

