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ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー
「し、失礼します!」
喉の奥から絞り出すようにセルジュに告げると、エレベーターに向かって走り出す。
セイジと過ごした甘い時間が、セルジュのブルートパーズに凍結されていく。
エレベーターの前に到着してボタンを押すが、しばらく待たされそうだった。
走ってきた角の方を振り向くと、セルジュが壁に寄り掛かって片手を肩の位置まで軽く上げて手を振っている。
「っ!」
普通にしていれば凄く絵になる光景だけど、今の状況では恐怖心を煽られるだけだ。
早く、早くきて!
こうなったら階段で降りようか……でもセルジュに動揺している姿も見せたくない。
落ち着いて……ここはスクールの中なんだから、セルジュだって言葉でしか行動を起こせない筈だわ。
いつもだったらそれ程感じないエレベーターの待ち時間が異様に長く思える。
階数表示の動きをジッと凝視して、セルジュのいる方は見ないようにした。
よし、次だ!
チーン!
到着したばかりでゆっくり開くドアを両手で押し広げたくなる。
反射的にセルジュに視線をむけると、私がエレベーターに乗り込むまで見届けていた。
そして――――
「……リュ……」
笑みを浮かべた口元が妖しげに動く。
――――『サリュー』
「あ……」
初めてセルジュに会った時に、言われた言葉。
『またね……』そう言われているように思えた。
エレベーターのドアが閉まり下り始めると、ホッと安堵して壁に凭れ掛かる。
「また……会うのかな……」
頭の中を侵食してくるセルジュの不敵な笑みに、不安で早まる心音を感じながら胸元のチャームを力強く握り締めた。
喉の奥から絞り出すようにセルジュに告げると、エレベーターに向かって走り出す。
セイジと過ごした甘い時間が、セルジュのブルートパーズに凍結されていく。
エレベーターの前に到着してボタンを押すが、しばらく待たされそうだった。
走ってきた角の方を振り向くと、セルジュが壁に寄り掛かって片手を肩の位置まで軽く上げて手を振っている。
「っ!」
普通にしていれば凄く絵になる光景だけど、今の状況では恐怖心を煽られるだけだ。
早く、早くきて!
こうなったら階段で降りようか……でもセルジュに動揺している姿も見せたくない。
落ち着いて……ここはスクールの中なんだから、セルジュだって言葉でしか行動を起こせない筈だわ。
いつもだったらそれ程感じないエレベーターの待ち時間が異様に長く思える。
階数表示の動きをジッと凝視して、セルジュのいる方は見ないようにした。
よし、次だ!
チーン!
到着したばかりでゆっくり開くドアを両手で押し広げたくなる。
反射的にセルジュに視線をむけると、私がエレベーターに乗り込むまで見届けていた。
そして――――
「……リュ……」
笑みを浮かべた口元が妖しげに動く。
――――『サリュー』
「あ……」
初めてセルジュに会った時に、言われた言葉。
『またね……』そう言われているように思えた。
エレベーターのドアが閉まり下り始めると、ホッと安堵して壁に凭れ掛かる。
「また……会うのかな……」
頭の中を侵食してくるセルジュの不敵な笑みに、不安で早まる心音を感じながら胸元のチャームを力強く握り締めた。