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ラブカルチャースクール 3
第25章 Lesson 尊敬と愛
メイクは殆ど落ちてしまったけど、涙の痕はなんとか消せた頃――――

『セイジ、お待たせ。アラタの方は終わったから、琴海さんと一緒に戻って来て』

ヤナセから絶妙なタイミングで、連絡が入った。

「やっぱり、見えてるのかな……」

物理的には無理だと分かっていても、ヤナセなら時空を超えてきそうだと本気で思ってしまう。

辺りをキョロキョロ見渡すと、セイジの手がポンと軽く頭に載せてきた。

「いくらヤナセでも、流石に無理だよ」

セイジが言っていることは、至極当然のことだ。

何もかも解っているなんて、超能力者か宇宙人だろう。

宇宙人に会ったことないけど――――。

だけど数々のヤナセの千里眼を実体験してきた私的には、その当然が当然じゃないのだ。

「うん、常識的に考えればね。でも、何でもお見通し過ぎるじゃない。あれは人間の力を越えていると思うんだよね」

「まぁ確かに、ヤナセって先を凄く見通しているけど……」

真剣に話す私に、セイジは少し賛同しながらも言葉を濁す。

やっぱりセイジにヤナセをするのは良くないのかも――――折角笑顔になれたのに、水を差すようなことをしてしまった。

こういう所がまだまだ甘いよな、私。

「セイジ、ごめ……」

「やっぱり見えるのかな……何でも解っているもんな」

「え?」

謝ろうとしたのに、何故だかセイジも千里眼説を信じ始めてしまっていた。

私を傷つけないように、合わせてくれているのかも。

もしそうじゃなくて本当に信じ始めているなら、そんなピュアなセイジも素敵!

そう言えば初めてセイジが私の地元に来た時も、電車から見えた虹を追いかけようとしたんだもんね。

その話を思い出して胸の奥がほっこりと温かくなって、自然と顔がニマニマとにやけてしまう。


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