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ラブカルチャースクール 3
第25章 Lesson 尊敬と愛
だけどヤナセもセイジも、キャンキャン吠える私を愛犬を愛でるかの如く優しく微笑んでいた。

一気に捲し立てて息を切らしている私に、ヤナセが艶やかな笑顔で語り掛ける。

「クスクス……そうですね。きっとラブカルは、もっと希望が溢れるスクールに成長しますね」

ヤナセの笑顔と確信のある言葉に、掟改正が無事に施行された暁のスクールのイメージが頭の中に広がっていく。

そこにはきっと皆の前で堂々と、セイジと手を繋げる未来が見えた。

勝手に妄想を広げていきそうな私をヤナセが現実へ引き戻す。

「琴海さんは……スクールの期待の星です」

「えぇぇぇっ! そ、それ程の能力なんて持っていませんよ!」

ヤナセ様からの思いの外の期待値の大きさに、謙遜を通り越して恐縮してしまう。

これまで沢山励まして貰ったけど、『期待の星』は流石に過大評価だと思った。

本気で慌てている私に、セイジも苦笑いしている。

セイジの意見も気になったけど今は照れ臭さが勝ってしまって、状況を変えることに頭が働いた。

「あの……もし、アラタが天然で大きな問題を起こしても、講師として在籍するんですか?」

今は反対勢力の動向を探るためにもこのままアラタを泳がせておくことになったが、私以外の女性講師にもあのマイウェイ被害が及ぶ可能性はなくはない。

そうなると、絡まれた女性講師が心配になるが――――。

私の不安にヤナセは綺麗な紅色の唇に薄っすら笑みを浮かべると、軽く顔を顎を上げ、絹糸のような髪をサラッと揺らす。

「どうせ除籍にするにも……少し去勢してから世間に戻さないと、害獣でしかありませんからね……」

そう言ってニッコリと微笑む我が尊敬する上司の笑顔は、この世のものとは思えぬほど妖艶で美しくて、全身が一気に総毛だった。

セイジも目を見開いて、絶句する。


こうして『対アラタ』には策が練られたものの、やはりヤナセ様だけは絶対に怒らせてはいけないと痛感したのであった――――。


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