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ラブカルチャースクール 3
第25章 Lesson 尊敬と愛
思い出と感謝の気持ちでますます煌めきを纏うヤナセを目を細めて見詰めている私の横で、セイジがそっと呟いた。

「うん……俺も思うよ。本当に、変わらない」

甘い声に反応して振り向くと、セイジの瞳はどこか遠くを見詰めているみたいで、ヤナセに賛同するかのように聞こえたその言葉は、何となくもっと昔のことを語っている風に聞こえる――――。

「セイジ……さん?」

私の呼び掛けに振り返ったセイジの表情が、凄く優しくて――――ちょっと切ない。

「琴海さんは、初めて出会った時から、頼もしいよ」

『初めて会った時』――――私とセイジの初めては、ヤナセも知らない。

ううん、私自身もセイジから聞くまでは知らなかった出会い。

セイジの中にだけに残っていた、『私』――――。

途端、胸の奥が甘噛みされたみたいに、キュゥゥゥゥンと複雑な痛みが走る。

胸元を押さえて、前屈みに倒れ込みたい衝動をグッと堪えた。

この痛みは、幸せの痛みだ――――。

ラブカルに出会わなければ、感じることが出来なかった痛みだったと思う。

色々妥協して諦めていたら、今頃この痛みを感じることも出来ずに無気力な人生を過ごしていたかもしれないのだ――――。

最初の一歩を踏み出させてくれたのは、この二人だ。

尊敬するヤナセと――――愛しい、セイジ。

セイジのお試しレッスンはかなり強引だったけど、あの時に与えられた甘酸っぱい快感が私の全てに刻み込まれて、本来の姿を目覚めさせた。

そして私に、生きる喜びを与えてくれた。

だから応えたい――――二人の想いに!

「私も……私も、お二人に出会えたから強くなれました! 夢を貰えました! だから生徒さんにも夢を持って欲しいですし、夢に導く講師にも明るい希望を持てるラブカルであって欲しいです! てか、絶対にそうなりますっ!」

さっきまで屈み込みそうになっていた身体に力を漲らせて、二人に飛びつきそうな勢いで椅子から立ち上がって強気で吠えた。

――――ものの、後から思うとラブカルレジェンドの二人に向かって、物凄く恐れ多いことをしている。


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