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初花凛々
第13章 玉響の恋
麻耶は凛の皮を被ったままのそこを、舌先で撫でる。


その度に凛の身体は捩り、時に跳ねる。恥ずかしいから無反応を装いたいのに、身体が勝手に。


「うぅっ、あ、あっ……」


少しずつ膨らむ凛の身体の芯先。そこはとても敏感な部分であることを知っている麻耶は、あくまでも優しく、触れるか触れないかの距離で舐めた。


芯の根元をくるりと囲むように舌を動かし、そして、先へ向かって舐め上げる。


その刺激に、凛は声すら発せなくなり、ついには……


「……凛」


凛の瞳からは、ツーッと涙が一粒、溢れた。


「ごめん、凛」


それに気付いた麻耶は、やり過ぎたかと少々反省をした。


「もーちょいとか言いながら、やり過ぎた。ごめん」


麻耶は凛を刺激する行為を止め、指でそっと凛の涙を拭った。涙で潤んだ凛の瞳を見て、思わず唇に口付けそうになる。それを抑えるのは、健康な男ならば容易い事ではない。
麻耶はフーッと息を吐き、自らの中に渦巻く熱いものを鎮めようとした。


「……麻耶」


ようやく発した凛の声は、少し震えている。


「嫌じゃなかった……」


凛は呆然としながらも、麻耶に伝えようと必死になる。


「嫌じゃなかった……、ありがとう、麻耶……」


凛は何度も、ありがとうと呟いた。


それは懸命に抑えている麻耶の男の部分を、容赦なく揺さぶってくる。


_____このまま、キスしてしまおうか。


抑えるのは限界だと、麻耶の心が叫ぶ。けれども、それをどうにか鎮めようと働きかけるのは頭、理性だ。


純真で、真っ新な凛。それを自分が犯していはずがない_____


これは凛に取って、ただのステップだ。麻耶はサポート役に過ぎない。


麻耶は今一度、本来の目的を思い返す。


「……痛くなかった?」

「うん、全然」

「よかった」

「なんかね、あそこを……舐められた時にね」

「うん」

「おなかが、子宮の上辺りなんだけど。そこがズンってするの」

「そうなん?」

「うん。麻耶に耳元で名前呼ばれた時も、そうなるんだよ」


凛はまだ知らない


この世界に足を踏み入れたばかりの凛はまだ。


その切ない痛みは、人間の本能である性欲が引き起こしているだなんて。


_____知らない。
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