この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
初花凛々
第46章 立夏
「今回当たりだな」


その日の昼休み、社食で隣の卓に座っていた野村がそんな話をしていた。


野村の言う当たりとは、そう、本日やってきた彼女のことだと凛もすぐにピンときた。


「名前からして、可愛すぎる。」


名は体を表すとはこのことだと、野村が褒め称えた彼女の名前は佐藤百合花。


たしかに、花の名前が入っていて、可愛らしいなと凛も思った。


「へぇ。じゃ私も可愛いってこと?」


いきなり背後から声がして、振り返るとそこに立っていたのは如月。


営業部のトップだ。


野村もそれには驚き、目をまん丸にして如月を見ていた。


「私も名前に花がつくんだけど」


凛は人事だが、今の今まで、如月の名を知らなかった。


でも如月は意地は悪いが見た目は本当に美しいので、名は体を表すというのは本当かもしれないと凛は思った。


「如月さんは、なんの花なんですか?」


凛がそう問いかけると、如月は口の端を少しあげながら、「私はかすみ。かすみ草。漢字は違うけど。」と言った。


「…まぁ、可愛いからってあんまいじめんなよ」

「そんなことしません」

「いやいや、前科があるから言ってんの」




あーだこーだと野村とそんなやりとりをする如月かすみを横目に、凛は席を立った。


なんとなくだけれど、如月は前よりも雰囲気が柔らかくなったような。


そんな気がしながら、その場をあとにした。
/452ページ
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ