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初花凛々
第2章 蝉時雨
そもそも、なぜ須田はいきなり西嶋の名前を出してきたのか。
凛はそこがとても気になった。
_____もしかして、私の気持ちが須田にバレてる?
凛は焦った。須田にバレてるということは、西嶋にもバレてるに違いない。そう思うから。
「…須田さん!」
しつこく笑い続ける須田に、凛は声を掛けた。それも、かつてないほど真剣な眼差しと共に。
「秘密にして、ください……」
あくまでも下から、凛はお願いした。
今日、須田には格好悪い場面を二つも目撃されている。悪口を言っていた時と、コーヒー牛乳一気飲みシーンと。
それに、もしかしたら密かな恋慕もバレているかもしれない。
そんな不安が、凛を襲った。
「秘密ってどのこと?」
須田の問いかけに対し、思い当たる節がありすぎる凛は、「全部」と言った。
「全部って?詳しく言ってよ」
「だからー」
やはり須田は意地悪だ。目は口ほどに物を言うというのは本当だと凛は思った。
須田の目は、意地の悪さを表していると以前から思っていた。
「……私の性格が悪いことと、コーヒーをガブ飲みしていたこと、です……」
「西嶋への恋心はー?」
_____げ、やっぱりバレてる……
「そ、それはもちろん御内密に…!」
すると須田は、「黙ってるよ。当たり前じゃん?」そう言い切った。
_____え、実は須田って良い奴!
人を疑うことを知らない凛は、須田が一気に良い奴に思えた。
……のは、束の間だった。
「タダでは黙っておかないけどね?」
須田は凛の耳元で
_____まるで愛を囁く恋人のような距離で
そう、呟いた。
凛はそこがとても気になった。
_____もしかして、私の気持ちが須田にバレてる?
凛は焦った。須田にバレてるということは、西嶋にもバレてるに違いない。そう思うから。
「…須田さん!」
しつこく笑い続ける須田に、凛は声を掛けた。それも、かつてないほど真剣な眼差しと共に。
「秘密にして、ください……」
あくまでも下から、凛はお願いした。
今日、須田には格好悪い場面を二つも目撃されている。悪口を言っていた時と、コーヒー牛乳一気飲みシーンと。
それに、もしかしたら密かな恋慕もバレているかもしれない。
そんな不安が、凛を襲った。
「秘密ってどのこと?」
須田の問いかけに対し、思い当たる節がありすぎる凛は、「全部」と言った。
「全部って?詳しく言ってよ」
「だからー」
やはり須田は意地悪だ。目は口ほどに物を言うというのは本当だと凛は思った。
須田の目は、意地の悪さを表していると以前から思っていた。
「……私の性格が悪いことと、コーヒーをガブ飲みしていたこと、です……」
「西嶋への恋心はー?」
_____げ、やっぱりバレてる……
「そ、それはもちろん御内密に…!」
すると須田は、「黙ってるよ。当たり前じゃん?」そう言い切った。
_____え、実は須田って良い奴!
人を疑うことを知らない凛は、須田が一気に良い奴に思えた。
……のは、束の間だった。
「タダでは黙っておかないけどね?」
須田は凛の耳元で
_____まるで愛を囁く恋人のような距離で
そう、呟いた。