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初花凛々
第3章 朧月の夜
馬鹿にされると危惧していたのに。


須田は低く冷静な声で、「別に嫌じゃないと思うけど」と、ぶっきらぼうに言った。


「えっと…さっき、キスした事ないって言ったけど…実はエッチもした事ないの…」

「…そうだろうね」

「本当のことを言うとね…手も繋いだこともなくって」

「マジか」


そこで、須田は驚きの声をあげた。


_____やっぱり引くよね…。


凛は落胆した。すると須田は、凛の予想を裏切る言葉を返した。


「…わりぃ」

「え?」

「初めてだって知らなかったから、手繋いじゃったじゃん。言えよ先に」

「え…、だって!」

「言わないから…つーか、経験あるかと思ってたし」

「ですよね…この歳になって経験ないとか普通思わないよね…」

「じゃなくて。……男には不自由してないだろって、勝手なイメージだった。ごめん」


素直に謝ってくる須田を見て、凛の口からも自然に言葉が出た。


「…私もごめん。須田くんはもっと性格も歪んでて意地悪だとばっかり…」

「なにそのイメージ」

「え」

「ロクに話した事もないのに、勝手なイメージ持つなよ。失礼な奴だな」

「なっ…、それ、こっちのセリフだから!」


凛は思わず大きな声になる。


それを見て、須田はまた、ケラケラと笑った。


新発見だと、凛は思った。


いけ好かないはずの須田はよく笑うことも、いたずらな笑顔が、ちょっとだけ可愛いということも。


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