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初花凛々
第3章 朧月の夜
再び訪れたのは、沈黙。
さっきまでバカ笑いをしたり、積極的に行動してきた須田とは、まるで別人の彼がそこにいた。
_____もしかして、私に引いてんのかな…?
_____ていうか、経験ないってことまで西嶋さんにバレたらどうしよう!?
様々な不安に駆られ、遂には凛まで、黙りこくってしまった。
「んじゃーご馳走さまでした」
長い沈黙がどれくらい続いた頃か、須田がそう言って玄関へと向かった。
「あ……待って!」
凛は須田を引き止めた。
もう一度念を押さなければ。全てを秘密にしてくれるという、確かな言葉を聞かなければと、凛は躍起となっていた。
「……なに?」
「えっと……」
何から言えばいいんだろう?須田を部屋に入れたという事も秘密にしてほしい。それに、キスの経験がない事も言わないでほしい。
「あのっ!……あのね!」
言いかけて、凛はふいに動きが止まった。
いつもは意地悪な彼が_____
すごく優しい瞳で、凛の次の言葉を待っていてくれたから。
その瞳を見ていたら、凛は心の紐が緩んでしまった。
「……男の人って……、経験のない女は嫌かな?」
あれもこれも口止めするはずが、凛は思わず、長年の不安を口にしてしまった。
さっきまでバカ笑いをしたり、積極的に行動してきた須田とは、まるで別人の彼がそこにいた。
_____もしかして、私に引いてんのかな…?
_____ていうか、経験ないってことまで西嶋さんにバレたらどうしよう!?
様々な不安に駆られ、遂には凛まで、黙りこくってしまった。
「んじゃーご馳走さまでした」
長い沈黙がどれくらい続いた頃か、須田がそう言って玄関へと向かった。
「あ……待って!」
凛は須田を引き止めた。
もう一度念を押さなければ。全てを秘密にしてくれるという、確かな言葉を聞かなければと、凛は躍起となっていた。
「……なに?」
「えっと……」
何から言えばいいんだろう?須田を部屋に入れたという事も秘密にしてほしい。それに、キスの経験がない事も言わないでほしい。
「あのっ!……あのね!」
言いかけて、凛はふいに動きが止まった。
いつもは意地悪な彼が_____
すごく優しい瞳で、凛の次の言葉を待っていてくれたから。
その瞳を見ていたら、凛は心の紐が緩んでしまった。
「……男の人って……、経験のない女は嫌かな?」
あれもこれも口止めするはずが、凛は思わず、長年の不安を口にしてしまった。