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初花凛々
第23章 紅葉狩り
そして、まずはビールで乾杯をした。


新山は如月の目もあり、普段営業部とはほとんど絡まない。それ故に、新山が元営業部だったことに凛は麻耶に言われるまで気付かなかった。


「みんな仲良しなんだね」


新山が野村や西嶋と楽しそうに話すところを見て、凛は心がほっこりしてそう呟いた。


「まぁ、如月以外はね」


野村は如月のことをあまり良く思っていないのだろう、口元をひきつらせてそう言った。


「おまえヤッたんだろ、どうだった」

「んーまぁ、それなりに良かったよ」


西嶋はアッサリ、如月と身体を重ねていることを暴露する。凛は既に如月本人からそれを聞いていて知っていたから、驚きはしないけれど。


「でも如月は本当は西嶋より須田っちお気にだからね〜」

「モテモテっすね」


野村と西嶋は再び麻耶に話題を振った。


_____如月さんにまで気に入られているなんて。


凛は驚いた。だから如月は、麻耶の言うことは素直に聞くのかと。以前麻耶が如月を簡単に追っ払った時のことを思い出していた。


「でも俺も如月に誘われたらホイホイついてっちゃうなー」


野村は如月のことを嫌っているのかと思いきや、今度はそんな事を呟く。やはり男は美しい女に弱いのだなぁと凛は思った。


確かに、如月は白雪姫のような儚げな美しさの奥に、毒リンゴを差し出す魔女のような妖しさもあって。それにスタイルだって抜群だ。
それでなくても営業部の女性たちは華やかな人が多いが、如月はその中でも天下一品な気がする。


「だから、奈々ちゃん目ぇつけられたのかなぁ?可愛いから〜」


野村はよしよしと、新山の頭を撫でた。


「そういうわけではないと思いますけど」


そんなやり取りをしているのを無言で眺めていた小松がいきなり、「須田と仲良かったからだろ」と、呟く。


「あーそれあるかもね」


それには西嶋も同意し頷いていた。


「俺も見たことあるかも。奈々ちゃんと須田っちが話してるとこ、如月めっちゃ睨んでたもんなー」

「そんで妥協して俺に来てたってことね」

「そゆことかー」


凛は、そんな野村と西嶋のやり取りをただ黙って聞いていた。


手の中のグラスは、ほんのり温かくなるほどに熱を持って。

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