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初花凛々
第38章 風花
その日は、晴れているのに雪の舞う日だった。






「お待たせしましたー♪」


待ち合わせは、遊園地へ向かう路線の駅。


麻耶が車を出してくれた。


あれ以来新山と会うのは初めてだった凛は、どんな顔をしたらいいのかと少しばかり緊張していた。


けれど、待ち合わせに現れた新山は明るく、笑っていて。


どこか吹っ切れたようにも感じられた。


明日には、新山はここを離れ遠く静岡へと帰省してしまう。





「くるちゃん先輩、高くて速いの乗れるんですか?」


遊園地のゲートを潜り抜け、新山に問いかけられる。


「乗れなくはないけど乗れないかもしれないけど乗れるよ?」


心の焦りがそのまま口から出てしまい、それを見ていた新山と麻耶は笑ってしまった。


凛の目の前には、薄い青色の空が広がっていた。


空以外、何も見えないくらい。


凛は高いところにいる。













「凛の叫び声がヤバイ」


まず、第一弾のフリーフォールに乗った後。麻耶はケラケラと笑った。


「麻耶……今に見ててよ」


凛の脚はガクガクと震え、腰にも力が入らないまま凛は恨めしくそう言った。


「くるちゃん先輩、次あれ行きましょう?」


新山が指さしたのは、これまた高くて速いやつ……


「え」

「ね?須田さん見返しましょ?」

「あ、はい」


新山に振り回されっぱなしな凛。どっちが先輩なのかわからないと、麻耶はまた笑った。







「なんかもう、慣れてきたかも♪」


高くて速いやつを3つも4つも乗るうちに、凛は段々と平気になってきた気がする。
怖いは怖いけれど、楽しそうにしている新山を見ていたら、凛も嬉しくて次から次へと挑戦した。
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