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初花凛々
第38章 風花

そろそろお昼にしようかと言い、3人はピクニックコートへと向かう。
凛は弁当を作った。
この為に、昨日は夜更けまで仕込みをしたし。今朝は4時に起きた。
「きゃあ!可愛い!」
今日この弁当を広げた時、新山が笑顔になるといいなと思いながら、凛は弁当を詰めた。
想像どおり、いや、それ以上の笑顔をいっぱいに輝かせながら、新山は凛の作った弁当を眺めた。
「あとね…これもあるの」
凛は、大きなバスケットから、透明なプラカップを3つ取り出した。
それを見た新山は、わぁ、と歓喜の声をあげた。
「コットンキャンディーソーダ、作ってみたよ。新山さんをイメージしたの」
透明な3つのプラカップに、炭酸水を半分ほど注ぐ。
そしてそこへ、メロンシロップ、イチゴシロップ、ブルーハワイシロップをそれぞれ注いで。よくかき混ぜて、その上に綿菓子を置いた。
「わたあめは、麻耶がつけたニックネームだけど。前にすごく辛かった時に新山さんから借りたハンカチが、わたあめのようにいい香りがしたから」
そう、あの夜
凛が劣等感に支配され鎖でがんじがらめになっていた時
新山がその凛の涙を受け止めてくれて
甘くて優しいハンカチを差し出してくれた、あの時のこと
「……新山さんと過ごせた毎日は、ふわふわ甘くて、優しくて。幸せだったよ。……ありがとう」
本当は、こんな言葉なんかじゃ言い表せないくらいだけれど。
あえて伝えるならば、さようならなんかじゃない。
ありがとうだと、凛は思った。
新山は凛の言葉に何も答えずただ、コットンキャンディーを見つめた。
凛と麻耶は黙って、そんな新山のことを見ていた。
凛は弁当を作った。
この為に、昨日は夜更けまで仕込みをしたし。今朝は4時に起きた。
「きゃあ!可愛い!」
今日この弁当を広げた時、新山が笑顔になるといいなと思いながら、凛は弁当を詰めた。
想像どおり、いや、それ以上の笑顔をいっぱいに輝かせながら、新山は凛の作った弁当を眺めた。
「あとね…これもあるの」
凛は、大きなバスケットから、透明なプラカップを3つ取り出した。
それを見た新山は、わぁ、と歓喜の声をあげた。
「コットンキャンディーソーダ、作ってみたよ。新山さんをイメージしたの」
透明な3つのプラカップに、炭酸水を半分ほど注ぐ。
そしてそこへ、メロンシロップ、イチゴシロップ、ブルーハワイシロップをそれぞれ注いで。よくかき混ぜて、その上に綿菓子を置いた。
「わたあめは、麻耶がつけたニックネームだけど。前にすごく辛かった時に新山さんから借りたハンカチが、わたあめのようにいい香りがしたから」
そう、あの夜
凛が劣等感に支配され鎖でがんじがらめになっていた時
新山がその凛の涙を受け止めてくれて
甘くて優しいハンカチを差し出してくれた、あの時のこと
「……新山さんと過ごせた毎日は、ふわふわ甘くて、優しくて。幸せだったよ。……ありがとう」
本当は、こんな言葉なんかじゃ言い表せないくらいだけれど。
あえて伝えるならば、さようならなんかじゃない。
ありがとうだと、凛は思った。
新山は凛の言葉に何も答えずただ、コットンキャンディーを見つめた。
凛と麻耶は黙って、そんな新山のことを見ていた。

