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第41章 恋蛍

ひとつになった瞬間、凛の瞳からは水が一粒零れた。


麻耶はそれにそっと口付けをしてから、腰を更に深く沈めて行く。


繋がった部分から、2人はひとつの水になるように混じり合う。


_____このまま本当にひとつになりたい。溶けたい。


凛は麻耶の背中に腕を回しながら、麻耶の鎖骨へ噛み付く。


きゅうっとした痛みが走り、そこにも赤い花の印が刻まれた。


たくさんの人間がいる中で、こうして互いに惹かれて、求め合って。


互いが互いでなければならない理由は、正直なところはわからない。以前麻耶は言っていた。特別な感情ではなかった、と。


2人が結ばれたのは運命？それとも偶然？


言葉なんかで片付けたくない。


麻耶らしくもなく、そんなことを考えながら凛を抱いた。