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初花凛々
第45章 君影草〜鈴蘭
しかし、麻耶だってそこまで子どもではない。


2人の時間を邪魔されたとしても、不機嫌な顔を長引かせたりはしない。


「あいつへの土産はこれ」


そのあと土産売り場にて、麻耶は桜庭への土産に、とてもじゃないが人前では使いにくい変な模様の靴下を購入していた。


麻耶にとって、桜庭は少し前までライバルでもあった。


いや、ライバルというほど、競ってもいなかったけれど、婚約者に近づく男に良い気はしない。


けれど、わだかまりを残さないように自身の感情をコントロールする。


麻耶のそんなところも好き、と凛は思った。





















「……来月にでも、凛のご家族に挨拶に行ってもいいかな。」


北海道からの帰りの新幹線のなかで、ちょうど宮城を通過したあとに、麻耶は凛にそう問いかけ、昨日桜庭の着信に邪魔をされた話の続きをしてきた。


それに対して、凛は頷いた。


「私も、麻耶のご家族にご挨拶したい」


そう言うと麻耶は、不安そうな、けれども嬉しそうな表情を浮かべて


「よろしくお願いします」


と言った。


凛は、男性とお付き合いするのは麻耶が初。


なので当然、彼の家への訪問も経験がない。


_____あぁ、帰ったらマナーについてお勉強しなきゃ


「変に意気込まなくていいから。自然体の凛でいいからね」


気合を入れた凛を、速攻で見抜く麻耶。


凛はいつも、麻耶の考えていることは見抜くことがほぼ出来ない。


しかし麻耶はこうして、凛のことはすべてお見通し。


そんなところもたまらなく好き、と凛は思った。






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