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初花凛々
第46章 立夏

太陽が真上に登った時間は少しだけ、夏の気配を感じる。
けれどまだ、夜明けは肌寒い。
麻耶と旅行から帰ってきてから数日後、社内メールが一通届いた。
ー〇〇年度 出向者決定のお知らせー
凛の会社では、キャリア形成、人材育成を図るための出向制度がある。
他薦又は自薦により、半年の期間グループ会社へと出向する。
そのメールを読み進めていくと、そこにあったのは営業部、小松の名前。
そういえば、と凛は思い返していた。
ひと月ほど前に、神妙な面持ちをした小松と、営業部の部長が2人で廊下を歩いていたところとすれ違った。
小松は自薦するタイプには見えないから、きっと押し付けられたのではと失礼ながら思った。
出向は、大変だと聞く。
実際には凛はその制度を利用したことは無いけれど、慣れない環境で働くことはきっと気を使うだろうし、ようやく慣れた頃には元の場所へと戻る。
キャリア形成、人材育成のためとはいえ、自分には無理だなと思っていた。
「来週、本社から1人来る」
その日の午後、人事部の部長からそう聞いた。
どうやら、小松と入れ替わりでこちらへの出向者は、本社からやってくるらしい。
「手続きのほうよろしく頼むぞ」
「わかりました」
出向者も決まり、あとの細かな手続きは人事部が行う。今回はその役目は、凛に回ってきた。
けれどまだ、夜明けは肌寒い。
麻耶と旅行から帰ってきてから数日後、社内メールが一通届いた。
ー〇〇年度 出向者決定のお知らせー
凛の会社では、キャリア形成、人材育成を図るための出向制度がある。
他薦又は自薦により、半年の期間グループ会社へと出向する。
そのメールを読み進めていくと、そこにあったのは営業部、小松の名前。
そういえば、と凛は思い返していた。
ひと月ほど前に、神妙な面持ちをした小松と、営業部の部長が2人で廊下を歩いていたところとすれ違った。
小松は自薦するタイプには見えないから、きっと押し付けられたのではと失礼ながら思った。
出向は、大変だと聞く。
実際には凛はその制度を利用したことは無いけれど、慣れない環境で働くことはきっと気を使うだろうし、ようやく慣れた頃には元の場所へと戻る。
キャリア形成、人材育成のためとはいえ、自分には無理だなと思っていた。
「来週、本社から1人来る」
その日の午後、人事部の部長からそう聞いた。
どうやら、小松と入れ替わりでこちらへの出向者は、本社からやってくるらしい。
「手続きのほうよろしく頼むぞ」
「わかりました」
出向者も決まり、あとの細かな手続きは人事部が行う。今回はその役目は、凛に回ってきた。

