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初花凛々
第2章 蝉時雨
「……で?」
凛に冷たい視線を向ける女性_____、木崎雫(きざき しずく)
彼女は凛の親友である。
凛は駅で想いを寄せる西嶋に優しくされ、嬉しくて舞い上がってしまった。持て余す想いを誰かに聞いて欲しくて、雨の中親友の家まで走った。
_____傘をどうぞ、だなんて王子様みたい!
そんな浮かれている凛に、雫は呆れを含めた笑いを向けた。
「傘貸してくれたのに、あんたはなんでそんなにびしょ濡れなの?」
「だって…、せっかく西嶋さんが傘を貸してくれたのに!傘が濡れたらもったいないなと思って!」
「そんなに好きならアプローチすればいいじゃない」
「そんなの無理!絶対無理!」
「だよね。凛に限ってそれは無理か……」
雫は凛の長年の友人だけあって、凛の性格をよく知っている。
男性に積極的にアプローチ出来ない凛。
アプローチは愚か、男性と手さえ繋いだ事ない、凛の事を。
「その見た目で処女とか」
「もう、笑い事じゃないから!」
凛はクスクスと笑う雫に怒ったふりをする。
_____そう、凛が積極的にアプローチ出来ない理由。
それは凛が"処女"であるということ。
凛に冷たい視線を向ける女性_____、木崎雫(きざき しずく)
彼女は凛の親友である。
凛は駅で想いを寄せる西嶋に優しくされ、嬉しくて舞い上がってしまった。持て余す想いを誰かに聞いて欲しくて、雨の中親友の家まで走った。
_____傘をどうぞ、だなんて王子様みたい!
そんな浮かれている凛に、雫は呆れを含めた笑いを向けた。
「傘貸してくれたのに、あんたはなんでそんなにびしょ濡れなの?」
「だって…、せっかく西嶋さんが傘を貸してくれたのに!傘が濡れたらもったいないなと思って!」
「そんなに好きならアプローチすればいいじゃない」
「そんなの無理!絶対無理!」
「だよね。凛に限ってそれは無理か……」
雫は凛の長年の友人だけあって、凛の性格をよく知っている。
男性に積極的にアプローチ出来ない凛。
アプローチは愚か、男性と手さえ繋いだ事ない、凛の事を。
「その見た目で処女とか」
「もう、笑い事じゃないから!」
凛はクスクスと笑う雫に怒ったふりをする。
_____そう、凛が積極的にアプローチ出来ない理由。
それは凛が"処女"であるということ。