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妖精王は軍人に奪われる
第2章 冷たい瞳



ドン!!!!!


ホールの入り口が突如大きな音を立てて
崩れ落ち、大量の人の侵入を許した


「ふん…どうやら豚共の臭いがしたのは
間違いないようだ」


男の低い声が驚愕に静まり返った
ホールに響く


少し遅れて、侵入者の素性を
確認すると誰かが叫ぶ


「55番隊だーーー!!!!!」

「兵共!!腐った豚共を捕まえろ!!
豚には豚箱が似合いだ、殺しても構わん!」



誰かが叫ぶと同時に、男から命令が飛ぶ
すると、それまで呆気に取られていた
人々が悲鳴をあげこぞって逃げ出した


(なに!?なにが起こったの…!?)


「くそ!!どうしてここが…!」


アイリスの隣で商人が荷物を纏め始め
逃げ出そうとするも、兵士がそれを
許さなかった


悲鳴と怒号の中、アイリスは動けず
混乱しているだけだった



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