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妖精王は軍人に奪われる
第3章 淫らに鳴けば
翌朝、思ったより豪華なディナーで
お腹を満たしたアイリスは
ふかふかのベッドで身体を揺らした
窓から朝日が差し込み、アイリスの
くすんだ紫の髪を照らす
身体中からラベンダーの香りを漂わせ
微睡んでいた
静かに部屋の扉が開き、メアが
入ってくるのにも気付かず
気持ちよさそうに眠っている。
「……」
コツコツと少し抑えた音を立て
メアはそのままベッドへと向かう
そして靴を脱ぎベッドの上へあがると
髪に手を伸ばす
三つ編みを解いたふわふわの髪を
指で梳き、アイリスの目の前に横になると
寝顔を眺めた
『似て、いる やはりあいつに
あいつの代わりなどいないのに、俺は
こいつを、アイリスを あいつの代わりに
しようとしている--!』