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妖精王は軍人に奪われる
第5章 淫靡な一時
『そうね、過去に…500年前に、私達に
何があったか、教えましょう』
でも、とアルマは付け加える
『今ではないわ。今夜、貴女の夢の中で
教えてあげる…』
そう言うと、アルマはにこりと微笑んで
空に溶け込んだ
(夢の中…、それに、私がメア様のことを
好きだなんて… そんなの、おこがましい)
アイリスは思案しつつも、赤みがかった空を
見上げてメアのいる屋敷に戻る
そのまま自室の扉の前にたどり着き
扉に手をかけると、独りでに扉が開き
アイリスは前につんのめった
「っ…!!」
バランスがとれず、床にぶつかると
考え身体を固くする
しかしいつまでたっても衝撃はこなかった
「…お前は、いつまで人に身体を預けて
いる気だ…?」
中から扉を引いた人物ーメアが
腕を回して倒れ込む前にアイリスを
抱き留めて、頭上から声をかける