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妖精王は軍人に奪われる
第5章 淫靡な一時
コンコン、と音がして、見知った姿が
扉から入ってきた
(過去の……メア様)
「おい、昼飯を持ってきたぞ」
「………」
メアの問いかけにも反応せず、アルマは
ぶつぶつと何かを呟いている
「おい!」
「ひゃああ!?!?」
びっくりした様子で飛び上がり、すぐさま
メアを見る
「め、メア…どうかしたの?」
「昼飯を持ってきたと、先程も言った…
研究熱心なのは良いことだが、周りを見ろ」
机に盆を置くと、隣にある椅子にどかっと座る
「でもね、メア 私は早くこの戦いを
終わらせたいの」
「……終わらせる前に、過労で倒れては
示しもつかんだろう」
言葉とは裏腹に、メアは悪戯な笑みを見せていた
(メア様……とても、楽しそう…)